何のためのブラッシング(歯磨き)ですか?
かたい言い方をすると、ブラッシングをする理由は『プラーク(歯垢)の毒素によっておこる害を減らすために、プラークを口の中からできるだけ排除すること』なのです。
プラークは、むし歯や歯周病の原因となる細菌の塊です。細菌の集合体は、同じ場所に長く居座ると……においを発生します。そのようなことを踏まえて、考えてみました。
①生活習慣のリズムを作るため
口は食品を取り込む入口であり、食品を消化させる器官の入り口です。食事に使った食器を洗うように、食事の後の口の中を清潔にする習慣は当然で大切です。
②人と接するにあたってのエチケット
見た目の歯や歯肉のきれいさは、印象に大きな影響を及ぼします。また、対話などの際に口臭の影響は大きなものです。
③むし歯予防
むし歯菌は、プラークとなって歯の表面に付着し、糖質から酸を作り出します。その酸がむし歯を進行させていくのです。だから、酸を発生させるプラークの排除がむし歯予防になります。
④歯肉炎の治療・予防
歯周病の初期症状の歯肉に限局した炎症は、プラークの量を減らせば腫れも治まります。
⑤歯周病の治療・予防
歯周ポケットの中に潜む歯肉縁下プラークは、ここでバイオフィルム(ぬるぬるした基質)を作り、歯周組織を破壊します。この外から見えないプラークの中にいる細菌が最も危険です。だから、徹底的に排除する必要があるのです。将来、歯を失わないようにするために大切なことです。
⑥全身の健康のために
ぬるぬるとした基質であるバイオフィルムの毒素は、歯周病の病巣に開いた血管を経由して全身に散らばっていきます。アルツハイマー 大腸がん 糖尿病 高血圧症 などの病気の人の病巣から歯周病菌が発見された例があります。
あたりまえに毎日やっているブラッシング、その意味について改めて考えてみました。
- << 前の記事
- 痛くないし、辛くないから予防歯科
- 次の記事 >>
- フッ素入り歯磨剤の効果的な使い方
ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
詳細はこちら
新着ブログ
-
2026.05.25
3-5. コーヒー・ワインの着色汚れ(ステイン)を賢く防ぐコツ -
2026.05.23
3-4. 「よく噛む」ことが脳の活性化と口内自浄に効く理由 -
2026.05.21
3-3.天然の洗浄剤「唾液」のパワーを最大化させる方法 -
2026.05.19
3-2. 間食の「回数」がむし歯リスクを左右する「脱灰」のメカニズム -
2026.05.17
3-1.糖質制限と歯の健康:甘いものだけがてきではない -
2026.05.15
2-10.外出先でのオーラルケア:歯磨きができない時の代替え案 -
2026.05.13
2-9. 就寝前のケアが「ゴールデンタイム」である科学的な裏付け -
2026.05.11
2-8. 舌磨きの習慣化:口臭予防とウイルス感染リスクの低減 -
2026.05.09
2-7. 電動歯ブラシの恩恵を最大限に引き出す、正しい「当て方」 -
2026.05.07
2-6. うがいは少なめに。フッ素を歯に留めるための新常識




