-
2017.05.01
歯間の隙間の清掃は「歯間ブラシ」で
歯周病や加齢により歯肉が下がると、歯間スペースは広がっていきます。もともと歯肉に隠れていた”象牙質”という軟らかい組織が、むき出しになることもあります。この隙間のある歯間や、象牙質が露出してしまっているところは歯間ブラシによる清掃がおすすめです。
大切なことは、歯肉や歯にダメージを与えないように適切なブラッシングをすることです。
そのために、サイズ選びが大切です。歯間の隙間の広さは様々なので、太さを一種類に決めるのは難しいですが、真横から差し込んだ時に軽く抵抗があるものが良いでしょう。最適なサイズのブラシを、歯肉にあたらないように挿入してからこすります。歯の根元に沿わせたまま、優しくブラッシングします。表から入るところは、必ず裏からも入ります。表から裏から、右側に当て左側に当てブラッシングすると、かなり広範囲にきれいにすることができます。
夜のブラッシング時に取り入れてもらえたら、目覚めた時の口の中のスッキリ感が今までと全く違います。歯間ブラシは、歯ブラシのように洗って乾かして何度か使う道具です。狭い隙間に入れこむブラシは、だんだん毛がつぶれてきたり、バラバラになったりと傷んできます。清掃道具として要であるブラシの毛が傷んきたら、早めに交換するようにしましょう。歯ブラシも歯間ブラシも毛が大切ですから。
当院で扱っている歯間ブラシのサイズは、SSS~LLまで6種類。持ち手の色でサイズがわかるようになっています。奥歯にも使いやすい曲がりタイプの歯間ブラシです。 -
2017.04.15
使いやすい「Y字型ホルダーフロス」
歯ブラシでは清掃しきれない歯と歯の間のクリーニングに、【フロス】【歯間ブラシ】を使うことをおすすめします。
今回は、フロスでのクリーニング=フロッシングについて説明します。
なぜ、フロッシングは必要なんでしょうか?それは、歯と歯の接触点を通過し、隣接面の歯周ポケットの中のプラークまできれいに取り除けるのは、フロスだけだからです。このフロッシングを手軽に行うことができるのが、Y字型ホルダーフロスです。”簡単に”ということが、習慣化するためにとても大切です。
当院でおすすめしているY字型ホルダーフロスは・・・・
①口の中の全ての歯と歯の間の清掃を片手で行えます
②奥歯まで楽に届かせ、清掃できます
③糸が丈夫で、長期間使うことができます
④歯に押しつけることで糸がテープ状に広がり、広い範囲のプラークを除去できます⑤乳歯列の時から大人まで、幅広い年齢層で使えます
⑥むし歯予防 歯周病ケアに非常に効果的です
使用のコツは、やり残しがないように奥から順に1本づつやること。
歯の側面にこびりついているプラークを落とすべく、フロスを歯に押しつけてしっかりと何度かこすること。
数日フロッシングを怠ると、久しぶりの歯間ケアの時に出血することもあるかもしれません。歯肉は『ここにプラークが溜まりがちだよ』と教えてくれるのです。普段からご自分のお口の中に関心を持ち、鏡を見ながらのケアで気づけることがたくさんあるはずです。
-
2017.04.01
歯間ケアしてますか?
お口の中には、歯ブラシの毛先が絶対届かない部分があります。それが、歯と歯の間の隣接面と言われるところです。歯ブラシが届きにくい構造をしているため、歯ブラシだけの清掃では、口の中の汚れの40%ほどが歯間に残ったままになってしまいます。全体の汚れの40%とは、決して少なくない印象を持たれると思います。もはや、歯間ケアあっての口腔内セルフケアなのです。
ほぼ半分の汚れを除去するための歯間ケア用品には、フロス(Y字ホルダータイプ F字ホルダータイプ ロールタイプ)歯間ブラシがあります。
お口の状態によって使い分けます。例えば、歯と歯の間が広めのところやブリッジが入っているところ、歯間歯肉の腫れがあるところには、歯間ブラシをおすすめします。
そして、的確で丁寧な歯周ポケットからの清掃のために、老若男女問わずフロスを使っていただきたいと考えています。
つまり、歯間ケア用品の併用が必要な方もいるのです。
補助道具にとどまらず、主役級の歯間ケア用品ですから、一日一回できたら夜のブラッシングの時に使ってください。
やり方を文章で説明することは、大変難しいです。
ぜひ歯科衛生士から、効果的な使い方の指導を受けてください。私たちは、歯間ケアの習慣化を応援します。 -
2017.02.19
むし歯予防にフッ素
むし歯予防=フッ素利用と言われていますが、フッ素について説明していきたいと思います。フッ素(F₂)は単体で存在することができない元素で、フッ化物として(例えばNaF CaF₂など)存在します。
ここでは、フッ化物のことを一般的な言い方として”フッ素”と呼ぶことにします。
フッ素は、空気中、土壌、湖や川の水、海水などすべての自然環境に存在しています。この大地の恵みであるあらゆる食品に、フッ素は存在しているのです。
『フッ素がむし歯予防に効果的な理由』
①フルオロアパタイトの生成
他の3つの働きと違い、全身応用で行うことによる効果です。水道水にフッ素を配合するなどからの効果ですが、日本では行われていないことです。
②エナメル質の結晶性の改善
特に萌出間もない未成熟で反応性が高い歯に効果があります。歯科で塗ってもらう高濃度のフッ素が効果的です。
③再石灰化の促進
歯の表面に付着しているプラークが、飲食物を摂るたびに酸性に傾き歯面を脱灰させます。その後、唾液の働きにより歯の表面は再石灰化されます。この脱灰と再石灰化は飲食物を摂る回数だけ繰り返されます。
一日のうちで、脱灰時間が多いとむし歯の発症や進行につながるのです。フッ素は、歯の耐酸性を上げる働きがあります。
それには、毎日のフッ素洗口、フッ素配合歯磨剤を毎日使うことがより有効です。
④細菌・酵素作用の抑制
フッ素が、プラーク内の細菌が発生する酵素の活動を阻害し、むし歯の原因となる酸の産生が抑制されます。
当院で取り入れている高濃度フッ素歯面塗布は、リン酸酸性フッ化ナトリウムゼリーを使用しています。ちなみに、お味はやや酸味のあるリンゴ味です。
これはフッ素濃度が高いため、歯面塗布することで萌出直後の歯の結晶性の改善に効果的です。つまり、エナメル質表面から直接フッ化物を作用させることにより、歯質を強化し、むし歯になりにくくすることを目的としています。
萌出直後の歯に塗布することが効果的なのは、萌出したての歯は未成熟で、反応性が高く、そのために歯の表層からのフッ素の取り込み量が大きいからです。
では、いつから塗り始めるのがいいのでしょうか?
それは、生後数か月の乳前歯がはえてからです。12歳臼歯が萌出しきって2~3年の間は、確実に定期的に塗ることにより虫歯になりにくい歯になっていくと考えられます。
口腔内を清掃してからの塗布がさらに効果的ですから、定期的に継続していくことを考えると、カムカムクラブで約束された3か月ごとに塗ることが安心です。
フッ素は主に子供のむし歯予防のためのものと理解されているようですが、大人にもおすすめしています。
・酸に対して強い歯を作ること
・再石灰化を促進させること
・細菌が酸をつくりにくくすること
によるむし歯予防は大人も共通です。さらに、大人特有のルートカリエス(歯の根の表面のむし歯)予防に効果的だからです。
フッ化物洗口のむし歯予防効果は、厚生省も認めるところです。当院でも活用しているフッ化物洗口は、フッ化物イオンを歯の表面に作用させることをねらいにしています。
歯の表面は、毎日酸の影響により脱灰が起こり、その後修復としての再石灰化が行われることを繰り返しています。
フッ化物洗口を毎日習慣的に行うことで、再石灰化の促進につながり”むし歯予防”になるという訳です。
まだうがいができないお子さんには、スプレー塗布などで対応してもらい、習慣化の足掛かりにしてもらいます。ブクブクうがいができるようになると、口の中全ての歯にまんべんなくゆきわたるように、30秒間音をたてる意識でうがいをしてもらいます。
1日1回のうがいの習慣をつけてもらうために、いつも同じ時間帯 いつも同じタイミングで行うことが大切だと思います。
フッ化物洗口をした後、少なくとも30分はうがいをせず、飲食物を摂らないようにしたほうがいいことを考えると就寝前がおすすめです。
習慣づくりの点からいうと、時間に余裕があるときというのも選択肢のひとつですから登園前、登校前というのも良いかもしれません。ご家庭により、さまざまでいいのです。
当院で使用しているフッ化物溶液は、保存料無添加です。必ず冷蔵保存と粉末を溶かしてから1か月という使用期限を守っていいただいています。長期保存できませんが、長く使い続けることができる価格です。
ぜひフッ素の予防効果を知って、赤ちゃんの時からの使用をおすすめします。 -
2017.02.04
「プラーク」って何者ですか?
プラークとは、歯の表面に見られる付着物のことです。それは、歯の汚れや垢というよりも『細菌がパックされたもの』であることがわかってきました。プラークとは細菌のかたまりで、プラーク1mgあたりに10億個( ゚Д゚)もの細菌が存在するといわれています。お口の二大疾患である『むし歯』『歯周病』の原因菌ももちろん含まれるのです。
例えば・・・・・
①ミュータンス菌 きわめて強く歯に付着し、むし歯発生に強く関与する菌。全身疾患の原因にもなります。
②ラクトバチルス菌 むし歯を拡大させることに関与する菌。
③歯肉炎を引き起こす連鎖球菌(丸い菌が連なり鎖のように見える菌)、放線菌、グラム陽性桿菌(棒状円筒状の菌)。 これらは、主に歯の表面についているプラークに存在します。
④歯周病を引き起こす桿菌(棒状円筒状の菌)、スピロヘーター(らせん状の菌)、グラム陰性嫌気性(酸素を嫌う)球菌。これらは、主に歯周ポケット内に存在します。外から見えないところで、バイオフィルムを形成して、歯の周りの組織を破壊する危険な菌です。
バイオフィルムは、ぬるぬるとしたものと水のあるところで形成されるもので、いわゆる『ぬめり』状のものです。バイオフィルムは、ぬめりに保護されているために抗菌薬などに対して抵抗性を示します。
プラークを、歯ブラシやフロス等により機械的に除去することが必要なのは、このぬめりの性質のせいなのです。
ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
詳細はこちら
新着ブログ
-
2026.05.01
2-3. デンタルフロスと歯間ブラシ、どちらを優先すべきか -
2026.04.29
2-2. 意外と知らない「正しい歯磨きの角度と圧」の科学 -
2026.04.27
2-1. 歯ブラシ選びの決定版:毛の硬さ・形状、あなたの正解は? -
2026.04.25
1-10. 歯ぐきのセルフチェック:鏡の前で1分、早期発見のポイント -
2026.04.23
1-9. 日本と予防先進国(スウェーデン・欧米)の決定的な意識の差:私たちが今すぐアップデートすべきグローバルスタンダード -
2026.04.21
1-8. 自分の口の中を「見える化」することの重要性とメリット:暗闇の管理から科学的なセルフマネジメントへ -
2026.04.19
1-7. 「削る治療」から「守る管理」へ:最新歯科医療のパラダイムシフト -
2026.04.17
1-6. 歯の寿命を延ばすために、今日から捨てるべき3つの古い常識:最新医学が教える「守り」のパラダイムシフト -
2026.04.15
1-5. 予防歯科が生涯医療費を劇的に下げるというデータ:お口の健康がもたらす最強の経済的リターン -
2026.04.13
1-4. 歯科検診は「痛くなってから」では遅すぎる理由:あなたの資産を「防衛」する究極のタイムマネジメント




