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2017.09.16
鼻で呼吸しましょう!
この頃、口呼吸しているんじゃないかと思う人が増えてきました。口呼吸していると、口が病気の入り口になってしまうのです。普段、口が開いていると口の中が乾きます。口の中が乾くと、ばい菌が入りやすく、増えやすくなるのでさまざまな病気の原因になるのです。
起こりやすい病気のわかりやすい例として、
『かぜ』『むし歯』『歯肉炎 歯周病』『口内炎』などがあります。
口の中が乾くことは、大切な働きがあるだ液が減ってしまうことだからです。だ液の大切な働きとは、歯の汚れを洗い流す ばい菌をやっつける 消化を助ける むし歯のなりかけのところを修復したり、それ以上進まないようにすることなどです。
口呼吸しているかどうかは、実は気づきにくいことなのです。ご自分、周りの人が口呼吸していないかどうか、ちょっと気にかけてみてください。
・ぽかんと口を開けている
・口を閉じているとあごにしわができている
・朝起きた時、のどが痛い
・寝ている時にいびきや歯ぎしりをしている
・いつも唇が乾いている
・激しいスポーツをしている
・口臭を感じる
・食べるときにくちゃくちゃ音をたてる
・花粉症などのアレルギーがある
・(大人の場合)たばこを吸っている
ということでわかる場合があります。
休むことなく行われる呼吸によって、体を出入りする空気の量は一日に10000リットルほどです。鼻は、異物が入りにくい仕組みになっているのです。鼻で呼吸することで、冷たい空気は素早く温められ、湿った空気になって肺に送り込まれます。湿った空気でウィルスは生きづらいことを考えても、鼻呼吸は大切であることがわかってもらえるでしょう。
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2017.09.03
歯磨剤の選び方のヒント
日本で売られている歯磨剤の大半は、目的に応じた薬用成分が配合されています。
①むし歯予防
②歯周病予防
③歯肉炎予防
④歯石を防ぐ
⑤知覚過敏予防
⑥口臭予防
⑦タバコのやにの除去
⑧歯を白くする
⑨口の中を爽快にする
などなどです。それぞれの歯磨剤の特長は、ここにあります。
最近、歯磨剤の清掃剤は歯を削りませんか?と質問を受けました。歯磨剤に含まれるものは、エナメル質よりやわらかいので傷つけることがありません。エナメル質の下にある象牙質は、わずかに削れることがありますが、健康な歯を保つ上で問題になりません。歯のすり減りの原因は、歯磨剤じゃないのです。強すぎるブラッシングや、歯ブラシの硬さなどのせいなのです。
じゃあ、すでに歯ぐきが下がっている場合には歯磨剤を使わないほうがいいのでしょうか?
象牙質が歯ブラシの硬さや、ブラッシングの強さの影響を直接受けないようにするために、歯磨剤の使用は大切です。歯と歯ブラシの間に入り込み、摩擦を減らし良いみがき心地が得られるでしょう。歯の根っこのむし歯予防にジェルタイプを使うのもいいと思います。泡立ち成分や味、香りも大切だと考えます。毎日の習慣として続けるブラッシングの楽しみになるからです。
そして、歯磨剤の使用期限は開封前なら3年以上あります。安心して使えるものなのです。
さらに、ISO規格で定められたフッ化物を配合しているので、むし歯予防に大いに役立つのです。楽しく気持ちの良いブラッシングタイムを過ごすため、自分の好きな1本を見つけてもらいたいものです。
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2017.08.19
キシリトールって??
キシリトールは、むし歯予防に効果があります。キシリトールガム、タブレットは甘いのになぜ?と思うかもしれません。キシリトールは、むし歯ができるしくみを邪魔する働きがあるのです。
砂糖が、むし歯菌のごはんになるのは、知っていますか?
砂糖が分解されて、歯の表面にむし歯菌が住めるがっちりとした『グルカン』という家ができます。そこに定住したむし歯菌に、たくさーーーんの細菌が集まりベタベタの『バイオフィルム』ができます。ベタベタのバイオフィルムの中の細菌が、歯を溶かす酸を発生させ、むし歯を次々と作ったり、どんどん進ませたりするのです。でも、むし歯菌はキシリトールで『グルカン』という家を作れないのです。ベタベタの『バイオフィルム』の中の細菌たちは、キシリトールで酸を発生させることができないのです。
そんな理由で、食後にキシリトールガムをかむことをおすすめします。甘いものを食べたいという気持ちは満たされながら、むし歯菌が増えず、むし歯菌に悪さをさせない力を持っているのがキシリトールなんです。キシリトールガムの噛みはじめのだ液は、すべての歯の表面に行き渡らせるとさらにいいです。キシリトール100%の物が、最もおすすめです。(ただ、たくさんの量を一気に食べるとお腹がゆるくなることがあるので、ご注意を)
砂糖を全くとらないことは難しいので、食べる量を減らすことや、砂糖に代わるキシリトールのお菓子を食べることをおすすめします。 -
2017.08.05
むし歯は生活習慣病
むし歯ができる原因はひとつではありません。歯の質やだ液の質、歯列不正や歯の形などのもともと持っている原因。プラークが多い、プラーク内の細菌が活発などのブラッシングである程度解決できる原因。そして、糖分を多くとる食生活、食べ物が口の中に残っている、糖分の多い嗜好品があるなどの生活習慣による原因。
ブラッシングが上手なのに、プラークが少ないのに、来院時いつも新たなむし歯が見つかるとか、治療したわきからむし歯になっていることが多いのはなぜでしょう??
むし歯が生活習慣病であり、飲食とくに甘いものを一日に何回摂るかということが、むし歯のなりやすさに直結すると考えられているからです。
つまり、むし歯を作り出す問題点は、『頻回な飲食』ということになります。
普段の生活を振り返ってみて・・・・・・
・毎日、糖分入り飲料をとっていて、一日に数回あるいは少しずつ飲んでいませんか?
・一般的清涼飲料水は酸性度が高く、むし歯になりやすいことを知っていますか??
・子どもにのどが渇いたときに与える水分として、ジュースを常備していませんか??
・水筒に入れて、持ち歩いていませんか??
・部活や運動時の水分補給がスポーツドリンクじゃありませんか??
・屋外で仕事をしているとき、清涼感を求めて炭酸飲料をとりませんか??
・気温が低い時は、缶コーヒーをよく飲みませんか??
・車を運転するとき、眠気覚ましとして缶コーヒーをよく飲みませんか??
・飴やガムを日常的に摂っていませんか??
のどのためという理由で一日に、いくつも飴を食べていませんか??におい対策などの理由をつけて、ガムを一日にいくつも食べていませんか??
歯の根元にたくさんのむし歯ができている人は、飴やガムを嗜好品のように取っている場合があります。
中学生頃のお子さんで、今までむし歯がなかったのに一番奥の歯だけむし歯になってしまっている子がいます。これも習慣が原因です。12歳臼歯と言われる歯が萌出する時期と、中学校入学の時期が重なることが大きいです。
部活や塾などの理由で飲食回数の増加、食の嗜好の変化により『はえたての未成熟な歯』だけが大いに影響を受けてしまった結果といえます。
思い当たることがあれば、ちょっとだけ生活の見直ししていきませんか。
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2017.07.22
仕上げみがきって
食事をする、風呂に入る、顔を洗う、手を洗う、などの生活習慣は一緒に生活する人からのたくさんの影響を受けて、やがてそれが当たり前の行動になっていきます。
そのひとつが、はみがき=ブラッシングです。歯がはえたら、ブラッシングの習慣をつけるようにしましょう。お父さん、あるいはお母さんの膝に頭をのせて、おしゃべりしながら、歌いながら歯の掃除をしてあげましょう。習慣にすることでも、楽しんでやることが大切です。お風呂に一緒に入るとき、何が嫌で、何を喜んでいるのかな?と自然に考えて喜ぶことをしてあげるのが私たち親です。仕上げみがきも喜んでくれることを積極的にやってあげればいいと思います。
でも、大好きなお父さん、お母さんとの時間は嬉しいはずなのに、仕上げみがきを嫌がり泣く子がいるのは何故でしょう。仕上げみがきを好きになってもらいたいのに、何故でしょう。
嫌がることをしないで、気持ちいいことをしてあげてください。
嫌がる原因としては…….
・命令調の声がけ
・力で押さえつけること
・遊んでいることを中断される
・歯ブラシが歯肉や上唇をめくると真ん中にある筋に当たる
・こすられる
・つばが溜まる
・つばがたくさん溜まる
・歯ブラシの力が強い
・力が弱すぎる
・歯ブラシの動きが激しい
・頬や唇をつまむようにするのが嫌
・爪が当たって痛い
などなど、いろいろ考えられます。
習慣は、楽しく身につけたいものなのに、歯をキレイにすることに必死になっては、お父さんお母さんの手や体に力が入ってしまいます。歯の掃除は気持ちが良いものです。そして、大事にされている実感が得られるものです。子どもにとって、これほど安心できて楽しい時間はないはずです。必ず、思いが通じてしっかりと仕上げみがきをやらせてくれるようになります。
ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
詳細はこちら
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