調布市八雲台1-24-2(無料駐車場5台完備)
診療時間9:30~19:00(火・土は18:00まで) 休診日 木・日・祝

体の健康は歯の健康からブログ一覧

  • 2025.12.20

    【幼児・小学生の歯科知識16/29】乳歯から永久歯へ:生え変わりの順番と注意点






    みなさんは、自分の歯が小さいころからずっと同じだと思いますか?
    実は、人の歯は一生のうちに一度生え変わります。
    生まれてすぐに生え始める 乳歯(にゅうし) が、その後小学校くらいから 永久歯(えいきゅうし) に生え変わっていきます。




    このコラムでは、乳歯がどのように抜けて、永久歯がどのように生えてくるのか、その順番や気をつけたいことを、みなさんにもわかりやすく説明します。
    歯は一生つかう大切な体の一部なので、正しい知識をもって大事にしていきましょう!









    ◆ 乳歯ってどんな歯?




    乳歯は「子どもの歯」と呼ばれ、小さくて白くて、形がちょっと丸いのが特徴です。
    赤ちゃんのときに生え始めて、小学生から中学生くらいまで使います。




    ◎乳歯の役割




    乳歯にはこんな大切な役割があります。




    • ごはんをかみくだく
    • はっきりした発音を助ける
    • あごの骨の成長をうながす
    • 永久歯が正しい位置に生えてくるための“ガイド”になる



    どのこともとても大切。
    乳歯が早く抜けてしまうと、永久歯が変な方向に生えてきてしまうこともあります。




    ◎乳歯はいつ何本生える?




    乳歯は全部で 20本
    前歯(まえば)から生え始めることが多いです。徐々に奥の歯まで生えてきます。




    生える順序は、個性があります。




    必ずしも、順番に生えるわけではなく1本飛ばして生える場合も多いです。









    ◆ 永久歯ってどんな歯?




    永久歯は「おとなの歯」で、いったん生えてきたら生え変わりはありません。
    一生ずっと使う歯なので、乳歯よりも強くて大きいのが特徴です。




    ◎永久歯の本数




    全部生えると 28本(親知らずを入れると32本)。
    乳歯よりも多いのは、食べる量が増えて、かむ力が必要になるからです。




    ◎永久歯はいつから生える?




    一番早い永久歯は、小学1年生より前 に生えてくることもあります。
    乳歯の後ろには「6歳臼歯(6さいきゅうし)」という大きな永久歯が生えてきます。









    ◆ 乳歯から永久歯へ:生え変わりの順番




    生え変わりは、大体このような順番で進んでいきます。









    ◎ 6歳ごろ:永久歯「6歳臼歯」が生える




    これは乳歯の下から生えてくるのではなく、
    いちばん奥のまだ歯がなかった場所に生える 特別な歯です。




    大人になって、自分の体重と同じくらいの力を発揮できる力持ちの歯になります。




    6歳臼歯はとてもむし歯になりやすい歯なので、早い時期から注意が必要です。









    ◎ 前歯が抜けて生え変わる(6~8歳)




    まずは下の前歯から抜け、そのあと上の前歯が抜ける子が多いです。




    • 下の前歯(中切歯・ちゅうせっし)
    • 上の前歯(中切歯)
    • 下の横の前歯(側切歯・そくせっし)
    • 上の横の前歯(側切歯)



    この時期、歯がぐらぐらして気になります。









    ◎ 犬歯(糸切り歯)や奥歯が生え変わる(9~12歳)




    少しずつ奥の歯や犬歯が生え変わっていきます。




    だいたい小学校高学年ごろまでに順調に生え変わります。









    ◎ 最後の大きな奥歯「12歳臼歯」が生える(11~13歳)




    6歳臼歯のさらに奥に、もう1本歯が生えてきます。
    これが 12歳臼歯




    永久歯の中で大きく、かむ力を支える存在です。









    ★ 生え変わりは人それぞれ




    • 歯が早く抜ける子
    • なかなか抜けない子
    • 生える順番がちょっとちがう子



    いろいろいますが、多くの場合は自然とおさまります。
    不安なときだけ歯医者さんに相談しましょう。









    ◆ 生え変わりのときに気をつけたいこと




    ◎ ぐらぐらしても無理に抜かない




    手でひっぱると、根が残って出血したり、細菌が入ったりすることも。
    自然と抜けるのを待つか、気になるなら歯医者さんで安全に抜いてもらいましょう。









    ◎ 永久歯が「裏側」から生えてくることがある




    特に下の前歯ではよくあります。
    しかし多くの場合、乳歯が抜ければ永久歯は自然に前の方に動いてきます。









    ◎ 生えてきたばかりの永久歯は柔らかい




    実は…永久歯は生えた瞬間はまだ未完成!
    歯の表面のエナメル質が固くなるまでに 2~3年 かかります。




    そのため、




    • むし歯になりやすい
    • 汚れがつきやすい



    という弱点があります。









    ◎ 歯肉(歯ぐき)がむずむずして痛い




    生え変わりではよくあることです。
    歯ブラシでやさしくお掃除するとラクになります。









    ◎ 見た目が気になっても心配しすぎない




    「すきっ歯になった!」
    「歯が大きい!」
    「色が少し黄色い!」




    生えたばかりの永久歯は乳歯よりも大きく、色が少し黄ばんで見えることがありますが、これも正常です。









    ◆ 生え変わり期にむし歯を作らないために




    乳歯も永久歯も、むし歯になると痛いし、治療もたいへん。
    特に生え変わり期の歯は、むし歯のリスクが非常に高いので注意が必要です。




    ◎ 6歳臼歯を守る




    生えたことに気づきにくく、かみあわせの溝が深くて磨きにくいため、むし歯になりやすい歯です。




    コツ:




    • 小さな歯ブラシを奥までいれる
    • 口を大きく開けながらみがく
    • 親の仕上げみがきで6才臼歯を虫歯から守る








    ◎ 生えたての永久歯は特にていねいに磨く




    エナメル質が弱い期間を乗り切ることが重要。









    ◎ フッ素(フッ化物)を活用する




    • フッ素入り歯みがきペースト
    • 歯医者さんでのフッ素塗布
    • フッ素うがい



    これらは歯を強くしてむし歯を予防します。









    ◎ 歯と歯の間はフロス




    生え変わりの時期は歯が重なりやすいので、フロスの習慣をつけるととても良いです。









    ◎ 定期健診を受ける




    1~3ヶ月に1回のチェックで、むし歯や歯並びのトラブルを早期発見できます。









    ◆ 歯並びに関する心配ごと




    生え変わりの時期は、歯並びがガタガタになったり、すき間が広くなったり、見た目が気になることがよくあります。




    ◎よくある心配




    • 前歯が大きい
    • すき間が空いている
    • 下の歯がガタガタ
    • 犬歯が高い位置にある



    こうした状態は「成長途中では普通のこと」で、多くは自然に整っていきます。
    ただし、あごが小さくて歯が並びきらないケースもあるので、心配なときは歯医者さんへ。









    ◆ 乳歯を長く大切にしよう




    乳歯は「どうせ抜けるからいいや」と思う人がいるかもしれません。
    でも乳歯の健康は永久歯に大きな影響を与えます。




    乳歯がむし歯になると…




    • 永久歯がむし歯になりやすくなる
    • 永久歯が曲がって生えてくる
    • 顔の骨の成長に影響する



    などの問題が起こることがあります。




    乳歯も永久歯と同じくらい、しっかり守ることが大切です。









    ◆ まとめ:生え変わりは「成長の大事なステップ」




    乳歯から永久歯への生え変わりは、子どもの成長の中でもとても大切な出来事です。
    順番には個人差があるので、あわてたり心配しすぎる必要はありません。




    大切なポイントは…




    • ぐらぐらしても強引に引き抜かない
    • 生えはじめの歯はむし歯になりやすいことを理解する
    • 6歳臼歯と12歳臼歯はしっかりと親子で守る
    • フッ素やフロスで予防を強化
    • 気になることは歯医者さんへ



    永久歯は一生もの。
    この時期のケアが未来の歯の健康を左右します。




    親子でしっかりお口ケア!「歯を大切にする習慣」を身につけていきましょう!

  • 2025.12.18

    【幼児・小学生の歯科知識15/29】シーラントで奥歯の溝を守ろう






    奥歯の「みぞ」って知ってる?




    大人の歯は、上の歯と下の歯を合わせて32本あることを聞いたことがありますか?
    乳歯は20本ですが、小学生になると乳歯がぬけて大人の歯(永久歯)がはえてくる時期です。




    そして、その大人の歯の中でも噛むために大切なのが奥歯(おくば)
    奥歯は、食べものをすりつぶすために、とても大きな力を使っています。




    ところがこの奥歯には、深くて細かい“みぞ” がたくさんあります。
    指でさわってもツルツルしているように感じるかもしれませんが、実はのぞいてみると、まるで山の谷間のように入り組んでいるのです。




    この「細くて深いみぞ」に食べもののカスやばい菌が入りこみやすく、むし歯ができる原因になります。




    そこで活やくするのが、今回のテーマ「シーラント」です。









    シーラントってなに?




    シーラントとは、むし歯になりやすい奥歯の“みぞ”に、
    透明〜白色のプラスチックの薬(レジン)を流し込んでうめる予防処置 のことです。




    ✔ 痛い? → 痛くないよ!
    ✔ 歯を削る? → 削らないよ!
    ✔ どれくらい時間がかかる? →数本で10分程度




    とてもかんたんで、むし歯ができやすい小学生にぴったりの予防法として、世界中で使われています。









    どうして奥歯の溝はむし歯になりやすいの?




    小学生のむし歯は、奥歯のかみ合わせの面にできやすいのです。
    その理由は3つです。




    ① とにかく溝が深くて細く複雑!




    歯ブラシの先でも届きにくい、細くて複雑な形をしています。




    ② よく使う歯だから汚れもたまりやすい




    食事のたびに強くかみしめるので、汚れもはさまりやすい。




    ③ 生えたばかりの永久歯は弱い




    エナメル質がまだ未熟で、むし歯の進行が早いことも。




    こうした理由から、奥歯は“むし歯のスタート地点”になりやすいのです。









    シーラントのしくみをわかりやすく説明!




    シーラントは、奥歯の溝をコーティングして守る働きをします。




    仕組みはとてもシンプル:




    1. 深い溝に薬を流す
    2. みぞの底までしっかり入りこむ
    3. 光を当てて固める
    4. 汚れが入りにくくなる
    5. むし歯になるリスクが激減!



    まるで、ざらざらの道にすべり止めコーティングをするようなイメージです。




    シーラントの薬には、少量ですがフッ素を放出するタイプのものもあり、歯をさらに強くしてくれます。









    シーラントはどの歯にするの?




    シーラントは、乳歯にも永久歯にも使えます。




    特にむし歯になりやすいのは…




    ① 6歳臼歯(第一大臼歯)




    小学校1年生頃に一番奥に生えてくる、とても大切な歯。
    むし歯になると食べる力も弱くなり、一生にかかわる大問題。




    ② 小学校3〜4年で生えてくる永久歯の奥歯




    だんだん歯並びにも奥歯が増えていくので、この時期も要注意。




    ③ 溝が特に深い乳歯




    乳歯なのに意外とむし歯になりやすいので、必要に応じてシーラントを行います。









    シーラントの手順を知ろ




    シーラントは、次のような流れで進みます。









    ① 歯のよごれをきれいにする




    ブラシや超音波の機械で丁寧にお掃除します。




    歯の表面を処理する




    ② 歯を乾かす




    シーラントは水に弱いので、歯をしっかり乾かします。




    ③シーラントを溝に流しこむ




    ④ 専用の光を当てて固める




    青い光を数秒当てると、すぐに固まります。
    もちろん痛みはありません。




    ⑤ 完成!かみ合わせをチェック




    高すぎたり違和感がないか確認します。









    シーラントは何年もつの?取れたらどうなる?




    シーラントは半永久的に残るわけではありません。
    歯の使い方や食べもの、かむ力によって、だんだんすり減ったり、かけたり、取れたりすることがあります。




    だからこそ…




    🦷 定期健診でチェックが必要!




    もし取れたまま放置すると、そこからむし歯になることがあるため、
    見つけたらすぐに再シーラントをしてもらえば安心です。









    シーラントは安全?副作用は?




    シーラントは世界中で長年使われている安全な予防法です。




    ✔ 歯を削らない
    ✔ 痛くない
    ✔ 子どもに優しい
    ✔ アレルギーリスクも極めて低い




    むし歯予防効果が高いことが科学的にも証明されています。









    シーラントをしたからといって油断は禁物!




    ここがとても大切です。




    シーラントをしても、むし歯が“絶対に”できないわけではありません。




    理由は…




    ・歯の横の部分にはシーラントがない
    ・だらだら食べをしてしまう習慣はむし歯になりやすい
    ・歯ブラシの仕方が不十分
    ・甘い飲み物が多い など




    むし歯は生活習慣とも大きく関係しています。









    シーラントを長持ちさせるコツ




    ① よくかむ食べ方を心がける




    歯の表面に必要以上の負担をかけないことが大切です。




    ② 歯ブラシをていねいに




    毎日のケアがむし歯を防ぎます。




    ③ だらだら食べをしない




    むし歯菌が大好きな状態をつくらないようにしましょう。




    ④ 定期健診を忘れない




    取れた部分を早く見つけてもらうためです。









    シーラントは“守りの力”を与える魔法のコート




    シーラントは、奥歯の溝を守るための「歯のよろい」のようなもの。




    ・むし歯になりやすい部分をカバー
    ・歯ブラシが届きやすい状態を作る
    ・フッ素が歯を強くする




    生えたばかりの歯を守るために、とても頼りになる存在です。









    まとめ:シーラントで一生ものの歯を守ろう!




    奥歯の溝は、むし歯菌のかくれんぼの名人。
    その溝をやさしく守ってくれるのがシーラントです。




    ✔ 痛くない
    ✔ 削らない
    ✔ 効果が高い
    ✔ 生えたての歯にぴったり




    これらの理由から、日本だけでなく世界中の歯医者さんで行われている、安全で信頼できる予防法です。




    むし歯になってから「痛い…治療いやだ…」と困る前に、
    むし歯になる前に予防することが、とても大切。




    定期検診と合わせて、シーラントを上手に使いながら、
    未来の自分の歯を、しっかり守っていきましょう!

  • 2025.12.16

    【幼児・小学生の歯科知識14/29】 定期健診の大切さ:歯医者さんは怖くない!






    みなさんは「歯医者さん」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
    「キーンっていう音がこわい」「口の中を見られるのがちょっとイヤ」
    そんな気持ちになる人もいるかもしれません。




    だけど、”歯医者さんは“むし歯を治すところ”というより、“むし歯を作らないための場所”だって知っていましたか?




    だんだん歯医者さんがこわくなくなるどころか、
    「行ってよかった!」と思えるヒミツがたくさんあります。




    今日は、みんなに知ってほしい
    定期健診の大切さと、歯医者さんがどうして安心できる場所なのかを、やさしくお話ししていきます。









    ■ 定期健診ってなに?




    「定期健診(ていきけんしん)」とは、
    むし歯や歯ぐきの病気がないかをチェックし、問題が起こる前に予防するための診察のことです。




    大人でも子どもでも、
    歯医者さんでは 3ヶ月に1回 以上の定期健診をすすめられています。




    ● 定期健診ではこんなことをします




    1. むし歯がないかチェック
    2. 歯ぐきの健康をチェック(はれていないかな? 血は出ていない?)
    3. 歯みがきがきちんとできているか確認
    4. 歯のクリーニング(自分では取れない汚れを落とす)
    5. フッ素塗布(歯を強くするコーティング)
    6. 歯並びの成長チェック



    どれも痛くなくて、むしろ気持ちよかったり、ちょっと楽しかったりすることばかりです。









    ■ どうして定期健診が必要なの?




    「歯みがきしているし、痛くないのに、どうして歯医者に行くの?」
    と思うかもしれませんね。




    理由はとってもシンプル。




    ● むし歯は“痛くなる前”がいちばん大事!




    むし歯は、
    痛くなったときには、もう大きく進んでしまっていることが多い病気です。




    でも、歯医者さんなら
    むし歯菌が作った「小さな穴」
    歯の表面が「少しだけ弱っている場所」
    など、自分では気づけない初期の変化をみつけてくれます。




    初期のむし歯の多くは、
    削らずに治せる んです。




    削らないでいいって、とっても大事なこと。
    歯は生まれかわらないので、できるだけ削らずに長く使うことが目標だからです。









    ■ 歯医者さんは「痛くする」場所ではない




    歯医者さんに行きたくない理由のトップは
    「痛そう」「こわい」
    ですよね。




    でも実は、歯医者さんは
    痛くないようにするプロ なんです。




    ● 健診はそもそも痛くない




    お口の中をライトで照らしたり、
    鏡で見たり、
    棒のような道具でツンツンしたりするだけ。




    それだけで、むし歯があるかどうかがわかります。




    もちろん、
    定期検診に行っていればむし歯が大きくなる前に見つかるため、
    痛い治療をする必要もほとんどありません。









    ■ クリーニングってどんなことをするの?




    歯医者さんのクリーニングでは、
    自分の歯みがきだけでは絶対に落とせない汚れを取ります。




    ● たとえばこんな汚れ




    • バイオフィルム(むし歯菌の巣)
    • 歯石(かたく固まった汚れ)
    • 歯の裏のベタベタ
    • 歯と歯の間のガンコな汚れ



    これらは、家の歯みがきだけでは限界があります。




    だから歯医者さんのクリーニングは、
    歯を守る最強の予防ケアなんです。




    終わったあと、
    「つるつるで気持ちいい!」
    とほとんどの子が喜びます。









    ■ 歯医者さんでのフッ素塗布




    定期健診の流れの中には、
    フッ素塗布 をしています。




    フッ素は
    ● 歯を強くする
    ● むし歯菌を弱くする
    ● 溶けた歯を元に戻す
    という力があります。




    歯医者さんで使われるフッ素は、
    歯みがきペーストより濃度が高く、
    より強い予防効果があります。




    もちろん安全性はしっかり保証されています。









    ■ 歯並びのチェックも大切




    小学生の時期は、
    乳歯が抜けて、永久歯がはえてくる「成長のまっただ中」です。




    この時期に
    ・あごがちゃんと成長しているか
    ・歯がきれいに並べるスペースがあるか
    ・噛み合わせはどうか
    などをチェックすることは、とても重要です。




    歯並びの問題は
    早く気づけば気づくほど、
    やさしい方法で治せるからです。









    ■ 定期健診は「未来の自分へのプレゼント」




    歯は、一生使う大切な体の一部。
    大人になって困らないようにするためには、
    子どものころの習慣がとても大きく影響します。




    ● 定期健診を続けると…




    • むし歯ができにくくなる
    • もしできても早いうちに治せる
    • 痛い治療がほとんどなくなる
    • 歯並びのトラブルも早く気づける
    • 大人になったとき、自分の歯で物が食べられる
    • 一生自分の歯と口で食事が摂れる



    これはまさに
    未来の自分を助ける特別なプレゼント
    だと言えます。









    ■ 歯医者さんは思っているよりずっとやさしい




    原歯科医院は、
    子どもがリラックスできる工夫をたくさん取り入れています。




    たとえば:




    • 明るく清潔な内装と清掃
    • おもちゃやぬいぐるみがある
    • フレンドリーな先生
    • フレンドリーなスタッフ
    • 子どもの扱いが慣れているスタッフ
    • 痛くない治療の技術が向上している



    「こわくない」「楽しかった」と感じる子が増えているのは、
    原歯科医院が“通いやすい場所”になってきた証拠です。









    ■ 痛くない歯科通院にするために




    歯医者さんはこわい…
    そんな気持ちを少しでもやわらげるための、
    小さなコツも紹介します。




    ● 痛くなる前に行く




    痛くなってから行くと治療が必要になり、怖さを感じやすくなります。
    定期健診ならほとんど痛くありません。




    ● わからないことを質問してみる




    先生やスタッフさんは、やさしく教えてくれます。
    「何をするのか」がわかると安心できます。




    ● 治療のイスに座るだけでOKな日もある




    初めてのときやこわいときは、
    「今日は見るだけにしましょうね」
    とすすめることもあります。









    ■ おうちではできないことをしてくれる場所




    歯医者さんの最大の役割は
    みんなの歯を守ること




    家での歯みがきではできないことを、
    歯医者さんはしっかりサポートします。




    ● おうちの歯みがき(自分でできる)




    • 食べかすを落とす
    • みがき残しをなくす努力
    • フッ素入り歯みがきペーストを使う
    • 食生活の工夫



    ● 歯医者さん(プロにしかできない)




    • 初期むし歯の発見
    • クリーニング
    • フッ素塗布
    • 歯石除去
    • 歯並びのチェック
    • お口の成長管理



    プロと自分のWケアで、
    最強のむし歯予防が完成します。









    ■ 歯医者さんは“こわい場所”じゃなく“味方”




    歯医者さんは、
    みんなの歯をなくしたくない、ずっと大事にしてほしい、
    そんな思いで支えてくれています。




    定期健診は、
    むし歯ゼロで過ごすための第一歩。




    こわい場所ではなく、
    みんなの健康を守ってくれる味方
    なんです。









    ■ 最後に




    定期健診に行くことは、
    歯を守るいちばん確かな方法。




    ぜひ今日から、
    「歯医者さん=こわくない」
    「歯医者さん=未来の自分を守る場所」
    と思ってもらえたらうれしいです。

  • 2025.12.14

    【幼児・小学生の歯科知識13/29】 歯医者さんでのフッ素塗布の効果






    「フッ素ぬりまーす!」
    歯医者さんでそう言われたことはありませんか?




    歯をピカピカにしたあと、甘い味がするジェルや泡を歯に塗ってくれるあれです。
    すぐに終わるし、痛くもないので「なんでやるの?」と思う子も多いはず。




    でも実は、このフッ素塗布にはむし歯を防ぐヒミツのパワーがたくさんあります。
    この記事では、フッ素のひみつやなぜ歯医者さんで塗ってもらうと良いのかを、ゆっくりくわしくお話ししていきます。









    フッ素ってなに? 食べ物にも入ってる自然の成分!




    「フッ素」と聞くと、なんだかむずかしくて化学の実験みたいに感じるかもしれません。
    でもフッ素は、地球上のいろいろなところにある自然の成分です。




    • お茶
    • 野菜
    • 土の中



    こんなふうに、私たちが普段食べたり飲んだりしているものにも入っています。
    だから、フッ素は特殊な“薬”ではなく、自然界にもともとあるミネラルの一つなんです。




    そのフッ素を、歯医者さんでは「むし歯予防のため」に特別なジェルや液体として歯に塗るのです。









    どうしてむし歯になるの? フッ素の役わりを知る前に




    フッ素塗布のひみつを知るために、まず「むし歯がどうしてできるのか」を知っておく必要があります。




    むし歯ができるには、3つの悪者がそろう必要があります。




    ① むしば菌(ミュータンス菌)




    歯の表面につくばい菌で、砂糖を食べて「酸(すっぱいもの)」をつくります。




    ② 砂糖(おやつ・ジュースなど)




    むしば菌は、砂糖をエサにして元気になり、酸をどんどん作ります。




    ③ 弱くなる歯




    歯の表面(エナメル質)は強いけど、酸に弱い部分があります。




    この3つがそろうと、
    歯が酸に溶かされ → 小さな穴があき → むし歯になる
    という流れが起こります。









    歯は毎日「溶けたり戻ったり」をくり返している!




    実は歯は1日の中で、




    • 酸で少し溶ける(脱灰 だっかい)
    • だ液で元に戻る(再石灰化 さいせっかいか)



    という動きをず~っとくり返しています。




    お菓子やジュースを飲むと、歯は一時的に弱くなりますが、だ液ががんばって歯を元に戻しています。
    しかし、あまいものを食べる回数が多いと、だ液の修復が追いつかず、むし歯が始まります。









    フッ素は歯のヒーロー! 3つの大事な働き




    ここでようやくフッ素の出番です。
    フッ素には歯を守る3つのパワーがあります。









    ① 歯を強くして、むし歯になりにくくする




    フッ素は、歯のエナメル質という硬い部分に入り込み、
    「フルオロアパタイト」という、酸に強い結晶に変えてくれる
    という力があります。




    かんたんに言うと…




    「フッ素をぬると、歯の表面が酸に負けにくい、スーパー強い歯になる!」




    ということです。









    ② むしば菌の動きをおさえる




    むしば菌は砂糖を食べると酸を出しますが、
    フッ素はその細菌の働きを弱めます。




    「むしば菌のパワーをダウンさせる」




    という、まるでヒーローのような役割があります。









    ③ 弱った歯を元に戻るスピードを早める




    フッ素には、だ液が歯を修復するときの“手伝い”をする働きもあります。




    「弱った歯をもっと早く、元気に戻す手助け」




    これこそフッ素ならではの効果です。









    5. 歯医者さんのフッ素塗布がとくに効果が高い理由




    家でもフッ素入り歯みがきペーストを使っていると思います。
    では、どうしてわざわざ歯医者さんでフッ素を塗るのでしょうか?




    理由は4つあります。









    ① 家より“濃いフッ素”を使えるから




    市販の歯みがき粉にもフッ素は入っていますが、
    歯医者さんのフッ素はもっと濃いもの(高濃度)を使えます。




    むし歯予防のパワーが高いのです。









    ② プロが歯をピカピカにしてから塗るから効果UP




    フッ素は、歯の表面がきれいなほどしっかり働きます。




    歯医者さんではまず、




    • 歯のクリーニング
    • 歯垢(しこう)や着色の除去



    などをしてくれるので、
    フッ素が歯にしっかり定着しやすい状態になります。









    ③ 塗る場所が正確でムラがない




    お家の歯みがきだけでは、上手に塗れない部分があります。




    歯医者さんなら、




    • 奥歯の溝
    • 歯ぐきの近く
    • 生えたばかりの歯の弱い部分



    などむし歯になりやすい場所を中心に、ていねいにフッ素を塗ってくれます。









    ④ とくに子どもの歯に効果が大きい!




    生えたばかりの歯は、まだ表面がやわらかいので、むし歯になりやすいのですが…




    同時に、フッ素がいちばんよく効く時期でもあります。




    だから、小学生・幼児のフッ素塗布は “最強のむし歯予防” と言われています。









    フッ素塗布ってどうやってやるの? 手順をやさしく説明




    実際のフッ素塗布は、とても簡単で数分で終わります。
    よくある手順は次のとおりです。




    1. 歯をクリーニングして汚れを落とす
    2. 歯を軽く乾かす
    3. ジェルやフォームを歯に塗る
    4. 軽く吐き出して終わり



    痛みもなく、患者さんはイスに座っているだけ。
    歯医者さんに行くのが苦手な子でも安心です。









    7. どのくらいの頻度で塗るといいの?




    年齢によって少し変わりますが、一般的には、




    • 1~3か月に1回



    と言われています。




    とくに




    • 歯が生えた直後
    • 生え変わりの時期
    • 新しい奥歯(6歳臼歯)が生えた頃



    しっかりフッ素を使うと、将来むし歯になりにくい歯になります。









    フッ素は安全? よくある質問に答えます




    Q1:フッ素は体に悪くないの?




    → 正しい量を使えば問題ありません。




    歯医者さんで塗る量は国の基準よりもずっと少なく、安全に管理されています。









    Q2:うがいできない小さな子でも大丈夫?




    → 問題ありません。




    泡(フォームタイプ)やジェルなど、飲み込んでも害がない量で使うように調整されています。









    Q3:家の歯みがきペーストと併用していい?




    → むしろしたほうが効果アップ!




    “歯医者のフッソ × 家のフッソ” の両方でむし歯予防になります。









    ただ!フッ素塗布だけで安心しないで! 家での習慣がとても大事




    フッ素はむし歯予防の強い味方ですが…




    フッ素を塗ったからといって、むし歯にならないわけではありません。




    大切なのは、毎日の生活習慣。




    • 歯みがきは寝る前がとても大切
    • ダラダラ食べをしない
    • ジュースやスポドリの飲みすぎに注意
    • 仕上げ磨きはできれば小学校高学年まで



    フッ素塗布は「武器」ですが、
    毎日の習慣は「城の守り」です。
    どちらもセットで強くなります。









    まとめ:フッ素塗布は歯をまもる最強の味方!




    ここまでの内容をかんたんにまとめます。




    • フッ素は自然にある成分で、むし歯予防に効果的
    • 歯を強くし、むしば菌を弱らせ、修復を助ける
    • 歯医者さんのフッ素は濃くて、効果が高い
    • 生えたばかりの子どもの歯に特に効く
    • 生え替わりの複雑なお口環境に効果的
    • 1~3か月に1回塗るとより効果的
    • 安全性が高い
    • フッ素だけに頼らず生活習慣の見直しも大切



    むし歯は、一度できるともう自然には治りません。
    でも「予防」ならできます!




    フッ素塗布は、あなたの歯を長く守る“とっておきの力”です。
    歯医者さんでフッ素を塗って、未来の自分の歯を守ってあげましょう!

  • 2025.12.12

    【幼児・小学生の歯科知識12/29】フッ素入り歯みがきペーストの使い方






    みなさんは、毎日どんなふうに歯みがきをしていますか?
    「とりあえず歯ブラシをゴシゴシしているだけ」という人もいれば、「歯みがきペーストをたっぷりつけて気合いを入れている!」という人もいるかもしれません。でも実は、歯みがきペーストの使い方には“大切なコツ”があるんです。




    今回は、むし歯予防でとても大事な フッ素入り歯みがきペースト をどう使えばいちばん効果があるのか、わかりやすく説明します。
    毎日の歯みがきがもっとパワーアップするはずですよ!









    ◆ そもそも「フッ素入り歯みがきペースト」って何?




    フッ素(フッ化物)は、歯を強くしてむし歯を防いでくれる大切な成分です。
    特に赤ちゃんから小学生頃の歯は、まだ成長途中で少し弱く、むし歯になりやすい時期。
    だからこそ、フッ素を上手に使うことで、歯を守る力がぐっと高まります。




    フッ素にはこんな働きがあります。




    ●① 歯の表面を強くする




    むし歯菌が出す酸に負けにくい、タフな歯に育ててくれます。




    ●② むし歯になりかけても修復してくれる




    歯が少しだけ溶けはじめても、自然に元へ戻る「再石灰化」を助けます。




    ●③ むし歯菌の動きを抑える




    菌が悪さをする力を弱めてくれます。




    つまり、毎日の歯みがきにフッ素を使うことは、
    「歯の防御力を強化する」ようなもの!
    赤ちゃん〜小学生の時期にフッ素習慣がある人は、大人になってからのむし歯も少ないことが研究からわかっています。









    ◆ フッ素入り歯みがきペーストを選ぶときのポイント




    スーパーやドラッグストアには、たくさんの歯みがきペーストが並んでいますよね。
    でも、むし歯予防をしっかりするなら、選ぶポイントはとても簡単です。




    ●成分表示に「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」などの記載がある




    これが入っているかどうかがもっとも大事!




    ●フッ素濃度は1000ppmのものを選ぶ




    小学生は 1000ppmが最適です。(幼児には500ppm)
    市販のペーストには、数字が書いていないものもあります。




    ●辛くない、続けやすい味




    ミントが強すぎると子どもは続けられません。
    フルーツ味、マイルドミントなど「自分が毎日使える味」を選ぶのがポイント。




    自分で選ぶ楽しさもあるので、おうちの人と一緒に選んでみるのもおすすめですよ。









    ◆ 正しい量はどれくらい?




    実は、歯みがき粉は「つけすぎ」ても「つけなさすぎ」ても効果が下がります。
    年齢によって量が決まっているので、ここが大事なポイントです。




    ●幼児から小学生におすすめの量




    👉 年齢のミリ数を絞り口から出して使ってください
    思ったより多いと感じる人もいるかもしれませんね。




    フッ素の効果を高めるために、これくらいの量が必要なんです









    ◆ どうやって使うのが正解なの?




    フッ素入り歯みがき粉を使うときは、ただつけて磨くだけではもったいない!
    正しい使い方を知っておくと、むし歯予防のパワーがグッと上がります。









    ◆歯みがきペーストをつけたら、2〜3分




    つけたらすぐ口をゆすぐと、フッ素が広がる前に流れちゃいます。
    だからまずは 2〜3分ていねいに磨く のが大切。




    磨くときのポイントは…




    ●① かみ合わせの溝




    むし歯が一番できやすい場所!




    ●② 歯と歯ぐきの境目




    プラーク(汚れ)がたまりやすく、気づきにくいところ。




    ●③ 前歯の裏




    見えないからこそ油断しやすい!




    この3つは特に念入りに磨きましょう。









    ◆歯みがき後の「うがい」は 1 回だけ!




    多くの人がやってしまうのが、




    ゴシゴシ → ブクブクうがいを何回もする




    というやり方。




    これはフッ素が全部流れてしまって、とてももったいないのです。




    おすすめは…




    👉うがいは 少ない水で1回だけ




    口の中にフッ素が残り、歯にしっかり行き渡ります。
    これだけでむし歯予防効果がグッと上がります。









    ◆歯みがき後30分以上できるだけ長い時間、飲食をしない




    せっかく歯に残ったフッ素が、食べ物や飲み物で流されてしまうのを防ぐためです。




    特にジュースや甘いものは避けましょう。
    寝る前の歯みがきなら、そのまま寝るのがいちばん効果的!









    ◆ 毎日続けるとこう変わる!




    フッ素入り歯みがきを正しく続けると…




    ●むし歯ができにくくなる




    学校でも家でも安心!




    ●歯が丈夫になり、将来の治療が少なくなる




    実はこれがとても大切。
    大人になってから「むし歯で困らない人」は、子どものころの習慣で決まります。




    ●口の中がスッキリして集中力アップ




    朝の歯みがきが変わると、1日のスタートが違います。









    ◆ よくある質問コーナー




    Q1. フッ素って危ないの?




    A. いいえ、正しい量を使えば安全で、世界中で推奨されています。
    歯みがき粉に入っている量はしっかり管理されているので安心です。




    Q2. フッ素なしの歯みがきペーストでもいい?




    A. むし歯予防の効果はフッ素入りの方が圧倒的に高いです。
    特に小学生の時期は絶対に“フッ素入り”がおすすめ。




    Q3. 途中で水を飲んじゃったら?




    A. 少量なら大丈夫。
    でもできるだけ飲まないように気をつけましょう。









    ◆ 今日からできる3つのポイントまとめ




    1. 効果的なフッ素濃度1000ppm程度の歯みがきペーストを使う
    2. 2〜3分ていねいに磨く → 少量の水で1回だけうがい
    3. 歯みがき後30分以上は飲食しない



    この3つだけで、むし歯予防の力がぐんとアップします。









    ◆おわりに




    フッ素入り歯みがきペーストは、毎日の小さな習慣に取り入れるだけで、歯を丈夫に守ってくれる「強い味方」です。
    大人になっても健康な歯でいられるように、今日からぜひ正しく使ってみてくださいね。