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体の健康は歯の健康からブログ一覧

  • 2025.12.16

    【幼児・小学生の歯科知識14/29】 定期健診の大切さ:歯医者さんは怖くない!






    みなさんは「歯医者さん」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
    「キーンっていう音がこわい」「口の中を見られるのがちょっとイヤ」
    そんな気持ちになる人もいるかもしれません。




    だけど、”歯医者さんは“むし歯を治すところ”というより、“むし歯を作らないための場所”だって知っていましたか?




    だんだん歯医者さんがこわくなくなるどころか、
    「行ってよかった!」と思えるヒミツがたくさんあります。




    今日は、みんなに知ってほしい
    定期健診の大切さと、歯医者さんがどうして安心できる場所なのかを、やさしくお話ししていきます。









    ■ 定期健診ってなに?




    「定期健診(ていきけんしん)」とは、
    むし歯や歯ぐきの病気がないかをチェックし、問題が起こる前に予防するための診察のことです。




    大人でも子どもでも、
    歯医者さんでは 3ヶ月に1回 以上の定期健診をすすめられています。




    ● 定期健診ではこんなことをします




    1. むし歯がないかチェック
    2. 歯ぐきの健康をチェック(はれていないかな? 血は出ていない?)
    3. 歯みがきがきちんとできているか確認
    4. 歯のクリーニング(自分では取れない汚れを落とす)
    5. フッ素塗布(歯を強くするコーティング)
    6. 歯並びの成長チェック



    どれも痛くなくて、むしろ気持ちよかったり、ちょっと楽しかったりすることばかりです。









    ■ どうして定期健診が必要なの?




    「歯みがきしているし、痛くないのに、どうして歯医者に行くの?」
    と思うかもしれませんね。




    理由はとってもシンプル。




    ● むし歯は“痛くなる前”がいちばん大事!




    むし歯は、
    痛くなったときには、もう大きく進んでしまっていることが多い病気です。




    でも、歯医者さんなら
    むし歯菌が作った「小さな穴」
    歯の表面が「少しだけ弱っている場所」
    など、自分では気づけない初期の変化をみつけてくれます。




    初期のむし歯の多くは、
    削らずに治せる んです。




    削らないでいいって、とっても大事なこと。
    歯は生まれかわらないので、できるだけ削らずに長く使うことが目標だからです。









    ■ 歯医者さんは「痛くする」場所ではない




    歯医者さんに行きたくない理由のトップは
    「痛そう」「こわい」
    ですよね。




    でも実は、歯医者さんは
    痛くないようにするプロ なんです。




    ● 健診はそもそも痛くない




    お口の中をライトで照らしたり、
    鏡で見たり、
    棒のような道具でツンツンしたりするだけ。




    それだけで、むし歯があるかどうかがわかります。




    もちろん、
    定期検診に行っていればむし歯が大きくなる前に見つかるため、
    痛い治療をする必要もほとんどありません。









    ■ クリーニングってどんなことをするの?




    歯医者さんのクリーニングでは、
    自分の歯みがきだけでは絶対に落とせない汚れを取ります。




    ● たとえばこんな汚れ




    • バイオフィルム(むし歯菌の巣)
    • 歯石(かたく固まった汚れ)
    • 歯の裏のベタベタ
    • 歯と歯の間のガンコな汚れ



    これらは、家の歯みがきだけでは限界があります。




    だから歯医者さんのクリーニングは、
    歯を守る最強の予防ケアなんです。




    終わったあと、
    「つるつるで気持ちいい!」
    とほとんどの子が喜びます。









    ■ 歯医者さんでのフッ素塗布




    定期健診の流れの中には、
    フッ素塗布 をしています。




    フッ素は
    ● 歯を強くする
    ● むし歯菌を弱くする
    ● 溶けた歯を元に戻す
    という力があります。




    歯医者さんで使われるフッ素は、
    歯みがきペーストより濃度が高く、
    より強い予防効果があります。




    もちろん安全性はしっかり保証されています。









    ■ 歯並びのチェックも大切




    小学生の時期は、
    乳歯が抜けて、永久歯がはえてくる「成長のまっただ中」です。




    この時期に
    ・あごがちゃんと成長しているか
    ・歯がきれいに並べるスペースがあるか
    ・噛み合わせはどうか
    などをチェックすることは、とても重要です。




    歯並びの問題は
    早く気づけば気づくほど、
    やさしい方法で治せるからです。









    ■ 定期健診は「未来の自分へのプレゼント」




    歯は、一生使う大切な体の一部。
    大人になって困らないようにするためには、
    子どものころの習慣がとても大きく影響します。




    ● 定期健診を続けると…




    • むし歯ができにくくなる
    • もしできても早いうちに治せる
    • 痛い治療がほとんどなくなる
    • 歯並びのトラブルも早く気づける
    • 大人になったとき、自分の歯で物が食べられる
    • 一生自分の歯と口で食事が摂れる



    これはまさに
    未来の自分を助ける特別なプレゼント
    だと言えます。









    ■ 歯医者さんは思っているよりずっとやさしい




    原歯科医院は、
    子どもがリラックスできる工夫をたくさん取り入れています。




    たとえば:




    • 明るく清潔な内装と清掃
    • おもちゃやぬいぐるみがある
    • フレンドリーな先生
    • フレンドリーなスタッフ
    • 子どもの扱いが慣れているスタッフ
    • 痛くない治療の技術が向上している



    「こわくない」「楽しかった」と感じる子が増えているのは、
    原歯科医院が“通いやすい場所”になってきた証拠です。









    ■ 痛くない歯科通院にするために




    歯医者さんはこわい…
    そんな気持ちを少しでもやわらげるための、
    小さなコツも紹介します。




    ● 痛くなる前に行く




    痛くなってから行くと治療が必要になり、怖さを感じやすくなります。
    定期健診ならほとんど痛くありません。




    ● わからないことを質問してみる




    先生やスタッフさんは、やさしく教えてくれます。
    「何をするのか」がわかると安心できます。




    ● 治療のイスに座るだけでOKな日もある




    初めてのときやこわいときは、
    「今日は見るだけにしましょうね」
    とすすめることもあります。









    ■ おうちではできないことをしてくれる場所




    歯医者さんの最大の役割は
    みんなの歯を守ること




    家での歯みがきではできないことを、
    歯医者さんはしっかりサポートします。




    ● おうちの歯みがき(自分でできる)




    • 食べかすを落とす
    • みがき残しをなくす努力
    • フッ素入り歯みがきペーストを使う
    • 食生活の工夫



    ● 歯医者さん(プロにしかできない)




    • 初期むし歯の発見
    • クリーニング
    • フッ素塗布
    • 歯石除去
    • 歯並びのチェック
    • お口の成長管理



    プロと自分のWケアで、
    最強のむし歯予防が完成します。









    ■ 歯医者さんは“こわい場所”じゃなく“味方”




    歯医者さんは、
    みんなの歯をなくしたくない、ずっと大事にしてほしい、
    そんな思いで支えてくれています。




    定期健診は、
    むし歯ゼロで過ごすための第一歩。




    こわい場所ではなく、
    みんなの健康を守ってくれる味方
    なんです。









    ■ 最後に




    定期健診に行くことは、
    歯を守るいちばん確かな方法。




    ぜひ今日から、
    「歯医者さん=こわくない」
    「歯医者さん=未来の自分を守る場所」
    と思ってもらえたらうれしいです。

  • 2025.12.14

    【幼児・小学生の歯科知識13/29】 歯医者さんでのフッ素塗布の効果






    「フッ素ぬりまーす!」
    歯医者さんでそう言われたことはありませんか?




    歯をピカピカにしたあと、甘い味がするジェルや泡を歯に塗ってくれるあれです。
    すぐに終わるし、痛くもないので「なんでやるの?」と思う子も多いはず。




    でも実は、このフッ素塗布にはむし歯を防ぐヒミツのパワーがたくさんあります。
    この記事では、フッ素のひみつやなぜ歯医者さんで塗ってもらうと良いのかを、ゆっくりくわしくお話ししていきます。









    フッ素ってなに? 食べ物にも入ってる自然の成分!




    「フッ素」と聞くと、なんだかむずかしくて化学の実験みたいに感じるかもしれません。
    でもフッ素は、地球上のいろいろなところにある自然の成分です。




    • お茶
    • 野菜
    • 土の中



    こんなふうに、私たちが普段食べたり飲んだりしているものにも入っています。
    だから、フッ素は特殊な“薬”ではなく、自然界にもともとあるミネラルの一つなんです。




    そのフッ素を、歯医者さんでは「むし歯予防のため」に特別なジェルや液体として歯に塗るのです。









    どうしてむし歯になるの? フッ素の役わりを知る前に




    フッ素塗布のひみつを知るために、まず「むし歯がどうしてできるのか」を知っておく必要があります。




    むし歯ができるには、3つの悪者がそろう必要があります。




    ① むしば菌(ミュータンス菌)




    歯の表面につくばい菌で、砂糖を食べて「酸(すっぱいもの)」をつくります。




    ② 砂糖(おやつ・ジュースなど)




    むしば菌は、砂糖をエサにして元気になり、酸をどんどん作ります。




    ③ 弱くなる歯




    歯の表面(エナメル質)は強いけど、酸に弱い部分があります。




    この3つがそろうと、
    歯が酸に溶かされ → 小さな穴があき → むし歯になる
    という流れが起こります。









    歯は毎日「溶けたり戻ったり」をくり返している!




    実は歯は1日の中で、




    • 酸で少し溶ける(脱灰 だっかい)
    • だ液で元に戻る(再石灰化 さいせっかいか)



    という動きをず~っとくり返しています。




    お菓子やジュースを飲むと、歯は一時的に弱くなりますが、だ液ががんばって歯を元に戻しています。
    しかし、あまいものを食べる回数が多いと、だ液の修復が追いつかず、むし歯が始まります。









    フッ素は歯のヒーロー! 3つの大事な働き




    ここでようやくフッ素の出番です。
    フッ素には歯を守る3つのパワーがあります。









    ① 歯を強くして、むし歯になりにくくする




    フッ素は、歯のエナメル質という硬い部分に入り込み、
    「フルオロアパタイト」という、酸に強い結晶に変えてくれる
    という力があります。




    かんたんに言うと…




    「フッ素をぬると、歯の表面が酸に負けにくい、スーパー強い歯になる!」




    ということです。









    ② むしば菌の動きをおさえる




    むしば菌は砂糖を食べると酸を出しますが、
    フッ素はその細菌の働きを弱めます。




    「むしば菌のパワーをダウンさせる」




    という、まるでヒーローのような役割があります。









    ③ 弱った歯を元に戻るスピードを早める




    フッ素には、だ液が歯を修復するときの“手伝い”をする働きもあります。




    「弱った歯をもっと早く、元気に戻す手助け」




    これこそフッ素ならではの効果です。









    5. 歯医者さんのフッ素塗布がとくに効果が高い理由




    家でもフッ素入り歯みがきペーストを使っていると思います。
    では、どうしてわざわざ歯医者さんでフッ素を塗るのでしょうか?




    理由は4つあります。









    ① 家より“濃いフッ素”を使えるから




    市販の歯みがき粉にもフッ素は入っていますが、
    歯医者さんのフッ素はもっと濃いもの(高濃度)を使えます。




    むし歯予防のパワーが高いのです。









    ② プロが歯をピカピカにしてから塗るから効果UP




    フッ素は、歯の表面がきれいなほどしっかり働きます。




    歯医者さんではまず、




    • 歯のクリーニング
    • 歯垢(しこう)や着色の除去



    などをしてくれるので、
    フッ素が歯にしっかり定着しやすい状態になります。









    ③ 塗る場所が正確でムラがない




    お家の歯みがきだけでは、上手に塗れない部分があります。




    歯医者さんなら、




    • 奥歯の溝
    • 歯ぐきの近く
    • 生えたばかりの歯の弱い部分



    などむし歯になりやすい場所を中心に、ていねいにフッ素を塗ってくれます。









    ④ とくに子どもの歯に効果が大きい!




    生えたばかりの歯は、まだ表面がやわらかいので、むし歯になりやすいのですが…




    同時に、フッ素がいちばんよく効く時期でもあります。




    だから、小学生・幼児のフッ素塗布は “最強のむし歯予防” と言われています。









    フッ素塗布ってどうやってやるの? 手順をやさしく説明




    実際のフッ素塗布は、とても簡単で数分で終わります。
    よくある手順は次のとおりです。




    1. 歯をクリーニングして汚れを落とす
    2. 歯を軽く乾かす
    3. ジェルやフォームを歯に塗る
    4. 軽く吐き出して終わり



    痛みもなく、患者さんはイスに座っているだけ。
    歯医者さんに行くのが苦手な子でも安心です。









    7. どのくらいの頻度で塗るといいの?




    年齢によって少し変わりますが、一般的には、




    • 1~3か月に1回



    と言われています。




    とくに




    • 歯が生えた直後
    • 生え変わりの時期
    • 新しい奥歯(6歳臼歯)が生えた頃



    しっかりフッ素を使うと、将来むし歯になりにくい歯になります。









    フッ素は安全? よくある質問に答えます




    Q1:フッ素は体に悪くないの?




    → 正しい量を使えば問題ありません。




    歯医者さんで塗る量は国の基準よりもずっと少なく、安全に管理されています。









    Q2:うがいできない小さな子でも大丈夫?




    → 問題ありません。




    泡(フォームタイプ)やジェルなど、飲み込んでも害がない量で使うように調整されています。









    Q3:家の歯みがきペーストと併用していい?




    → むしろしたほうが効果アップ!




    “歯医者のフッソ × 家のフッソ” の両方でむし歯予防になります。









    ただ!フッ素塗布だけで安心しないで! 家での習慣がとても大事




    フッ素はむし歯予防の強い味方ですが…




    フッ素を塗ったからといって、むし歯にならないわけではありません。




    大切なのは、毎日の生活習慣。




    • 歯みがきは寝る前がとても大切
    • ダラダラ食べをしない
    • ジュースやスポドリの飲みすぎに注意
    • 仕上げ磨きはできれば小学校高学年まで



    フッ素塗布は「武器」ですが、
    毎日の習慣は「城の守り」です。
    どちらもセットで強くなります。









    まとめ:フッ素塗布は歯をまもる最強の味方!




    ここまでの内容をかんたんにまとめます。




    • フッ素は自然にある成分で、むし歯予防に効果的
    • 歯を強くし、むしば菌を弱らせ、修復を助ける
    • 歯医者さんのフッ素は濃くて、効果が高い
    • 生えたばかりの子どもの歯に特に効く
    • 生え替わりの複雑なお口環境に効果的
    • 1~3か月に1回塗るとより効果的
    • 安全性が高い
    • フッ素だけに頼らず生活習慣の見直しも大切



    むし歯は、一度できるともう自然には治りません。
    でも「予防」ならできます!




    フッ素塗布は、あなたの歯を長く守る“とっておきの力”です。
    歯医者さんでフッ素を塗って、未来の自分の歯を守ってあげましょう!

  • 2025.12.12

    【幼児・小学生の歯科知識12/29】フッ素入り歯みがきペーストの使い方






    みなさんは、毎日どんなふうに歯みがきをしていますか?
    「とりあえず歯ブラシをゴシゴシしているだけ」という人もいれば、「歯みがきペーストをたっぷりつけて気合いを入れている!」という人もいるかもしれません。でも実は、歯みがきペーストの使い方には“大切なコツ”があるんです。




    今回は、むし歯予防でとても大事な フッ素入り歯みがきペースト をどう使えばいちばん効果があるのか、わかりやすく説明します。
    毎日の歯みがきがもっとパワーアップするはずですよ!









    ◆ そもそも「フッ素入り歯みがきペースト」って何?




    フッ素(フッ化物)は、歯を強くしてむし歯を防いでくれる大切な成分です。
    特に赤ちゃんから小学生頃の歯は、まだ成長途中で少し弱く、むし歯になりやすい時期。
    だからこそ、フッ素を上手に使うことで、歯を守る力がぐっと高まります。




    フッ素にはこんな働きがあります。




    ●① 歯の表面を強くする




    むし歯菌が出す酸に負けにくい、タフな歯に育ててくれます。




    ●② むし歯になりかけても修復してくれる




    歯が少しだけ溶けはじめても、自然に元へ戻る「再石灰化」を助けます。




    ●③ むし歯菌の動きを抑える




    菌が悪さをする力を弱めてくれます。




    つまり、毎日の歯みがきにフッ素を使うことは、
    「歯の防御力を強化する」ようなもの!
    赤ちゃん〜小学生の時期にフッ素習慣がある人は、大人になってからのむし歯も少ないことが研究からわかっています。









    ◆ フッ素入り歯みがきペーストを選ぶときのポイント




    スーパーやドラッグストアには、たくさんの歯みがきペーストが並んでいますよね。
    でも、むし歯予防をしっかりするなら、選ぶポイントはとても簡単です。




    ●成分表示に「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」などの記載がある




    これが入っているかどうかがもっとも大事!




    ●フッ素濃度は1000ppmのものを選ぶ




    小学生は 1000ppmが最適です。(幼児には500ppm)
    市販のペーストには、数字が書いていないものもあります。




    ●辛くない、続けやすい味




    ミントが強すぎると子どもは続けられません。
    フルーツ味、マイルドミントなど「自分が毎日使える味」を選ぶのがポイント。




    自分で選ぶ楽しさもあるので、おうちの人と一緒に選んでみるのもおすすめですよ。









    ◆ 正しい量はどれくらい?




    実は、歯みがき粉は「つけすぎ」ても「つけなさすぎ」ても効果が下がります。
    年齢によって量が決まっているので、ここが大事なポイントです。




    ●幼児から小学生におすすめの量




    👉 年齢のミリ数を絞り口から出して使ってください
    思ったより多いと感じる人もいるかもしれませんね。




    フッ素の効果を高めるために、これくらいの量が必要なんです









    ◆ どうやって使うのが正解なの?




    フッ素入り歯みがき粉を使うときは、ただつけて磨くだけではもったいない!
    正しい使い方を知っておくと、むし歯予防のパワーがグッと上がります。









    ◆歯みがきペーストをつけたら、2〜3分




    つけたらすぐ口をゆすぐと、フッ素が広がる前に流れちゃいます。
    だからまずは 2〜3分ていねいに磨く のが大切。




    磨くときのポイントは…




    ●① かみ合わせの溝




    むし歯が一番できやすい場所!




    ●② 歯と歯ぐきの境目




    プラーク(汚れ)がたまりやすく、気づきにくいところ。




    ●③ 前歯の裏




    見えないからこそ油断しやすい!




    この3つは特に念入りに磨きましょう。









    ◆歯みがき後の「うがい」は 1 回だけ!




    多くの人がやってしまうのが、




    ゴシゴシ → ブクブクうがいを何回もする




    というやり方。




    これはフッ素が全部流れてしまって、とてももったいないのです。




    おすすめは…




    👉うがいは 少ない水で1回だけ




    口の中にフッ素が残り、歯にしっかり行き渡ります。
    これだけでむし歯予防効果がグッと上がります。









    ◆歯みがき後30分以上できるだけ長い時間、飲食をしない




    せっかく歯に残ったフッ素が、食べ物や飲み物で流されてしまうのを防ぐためです。




    特にジュースや甘いものは避けましょう。
    寝る前の歯みがきなら、そのまま寝るのがいちばん効果的!









    ◆ 毎日続けるとこう変わる!




    フッ素入り歯みがきを正しく続けると…




    ●むし歯ができにくくなる




    学校でも家でも安心!




    ●歯が丈夫になり、将来の治療が少なくなる




    実はこれがとても大切。
    大人になってから「むし歯で困らない人」は、子どものころの習慣で決まります。




    ●口の中がスッキリして集中力アップ




    朝の歯みがきが変わると、1日のスタートが違います。









    ◆ よくある質問コーナー




    Q1. フッ素って危ないの?




    A. いいえ、正しい量を使えば安全で、世界中で推奨されています。
    歯みがき粉に入っている量はしっかり管理されているので安心です。




    Q2. フッ素なしの歯みがきペーストでもいい?




    A. むし歯予防の効果はフッ素入りの方が圧倒的に高いです。
    特に小学生の時期は絶対に“フッ素入り”がおすすめ。




    Q3. 途中で水を飲んじゃったら?




    A. 少量なら大丈夫。
    でもできるだけ飲まないように気をつけましょう。









    ◆ 今日からできる3つのポイントまとめ




    1. 効果的なフッ素濃度1000ppm程度の歯みがきペーストを使う
    2. 2〜3分ていねいに磨く → 少量の水で1回だけうがい
    3. 歯みがき後30分以上は飲食しない



    この3つだけで、むし歯予防の力がぐんとアップします。









    ◆おわりに




    フッ素入り歯みがきペーストは、毎日の小さな習慣に取り入れるだけで、歯を丈夫に守ってくれる「強い味方」です。
    大人になっても健康な歯でいられるように、今日からぜひ正しく使ってみてくださいね。






  • 2025.12.10

    【幼児・小学生の歯科知識11/29】フッ素ってなに? むし歯予防のひみつ






    みなさんは「フッ素(ふっそ)」という言葉を聞いたことがありますか?
    学校の歯みがき指導や、歯医者さんでの塗り薬、歯みがきペーストのパッケージでもよく見かけますよね。




    「フッ素はむし歯をふせぐのにいいらしい!」
    そんなイメージは知っていても、どうしてむし歯をふせいでくれるのか、どんなはたらきをしているのか、ちゃんと説明できる人は多くありません。




    今日は、
    フッ素のひみつ・むし歯をふせぐ3つの力・フッ素の使い方・安全性・よくある誤解
    まで、しっかりお話ししていきます。




    このコラムを読み終わるころには「フッ素マスター」になれるはずですよ!









    むし歯ってどうやってできるの?




    フッ素の話をする前に、むし歯のしくみをかんたんに振り返っておきましょう。




    むし歯はつぎの3つがそろったときに起こります。




    1. むし歯菌(ミュータンス菌)
    2. 糖(さとう)をふくむ食べ物・飲み物
    3. 時間(ダラダラ食べ)



    むし歯菌はお口の中にある糖を使って、を出します。
    この酸が歯の表面(エナメル質)を溶かすことを “脱灰(だっかい)” といいます。




    ただ、歯は溶けたらそのままになってしまうわけではありません。
    唾液の中には歯を元に戻す力があり、これを “再石灰化(さいせっかいか)” といいます。




    むし歯になるかどうかは、




    脱灰(歯が溶ける)と、再石灰化(歯が戻る)のバランス




    で決まるのです。




    ここで、フッ素の登場です!









    フッ素って何?どこにあるの?




    フッ素は、地球のいたるところにある「自然のミネラル(鉱物の仲間)」です。
    海の水、魚、野菜、お茶、そして土の中にもふくまれていて、私たちはふだんの生活の中で自然にフッ素を取り入れています。




    むし歯を予防する目的で使うフッ素は、歯みがきペーストやはみがきジェル、歯科医院のフッ素塗布のかたちで、歯の表面にとどまるように作られています。
    つまり、体に大量に入れるものではなく、




    「歯を強くするために、歯の表面から取り入れるもの」




    というイメージで考えるとわかりやすいでしょう。









    フッ素の “3つのむし歯予防パワー”




    フッ素がむし歯予防に良いと言われるのは、3つのとても重要な力を持っているからです。









    ① 歯を強くして、酸に負けない歯を作る




    歯の表面は「エナメル質」という、とても硬い組織でできています。
    でも、むし歯菌が出す酸に長い時間さらされると、すこしずつ溶けてしまいます。




    フッ素は歯とくっつくことで、




    ✔ フルオロアパタイト という
    ✔ 酸に強い結晶(けっしょう)




    を作ります。




    これによってエナメル質がより丈夫になり、むし歯に負けにくい歯になります。









    ② 溶けた部分(脱灰)を元に戻すスピードをアップ!




    さっき「歯には戻る力(再石灰化)がある」とお話ししましたね。




    この“健康な歯に戻る力”をフッ素はグンと高めてくれます。




    唾液の中にはカルシウムやリンという歯の材料があり、それが歯に戻ることで元どおりになっていきます。




    フッ素があると、




    ✔ 再石灰化のスピードが速くなる
    ✔ 元に戻りにくかった部分も修復しやすい




    という、うれしい効果があるのです。









    ③ むし歯菌の活動をおさえる




    フッ素には、むし歯菌が酸を作り出す力を弱める働きがあります。




    つまり、




    「歯を守る」+「むし歯菌を弱める」




    という、ダブルでありがたい作用を持っているのです。









    小学生におすすめのフッ素の取り入れ方




    では、実際にフッ素をどのように使うとよいのでしょうか?









    ① 毎日使う歯みがき粉で!




    もっとも手軽で効果的なのは、




    フッ素入り歯みがきペーストを使うこと。




    小学生なら
    950ppm(または1000ppm)以上のフッ素量
    が入った歯みがき粉がとてもおすすめです。




    ★ポイント
    ・毎日使うこと
    ・磨き終わったあとは「少量のうがい」にする方が効果が残りやすい









    ② 歯医者さんでのフッ素塗布




    歯科医院では、歯みがき粉よりも高い濃度のフッ素をぬってくれます。




    ✔ 1〜3か月に1回
    ✔ 乳歯が多い時期ほど効果が高い




    フッ素塗布は短時間で終わり、痛みもありません。
    「むし歯になりやすい」タイプの子にもそうじゃない子にもおすすめです。









    ③ フッ素入りの洗口(ぶくぶくうがい)




    地域や学校で「フッ化物洗口」をしているところもあります。




    など方法は様々ですが、むし歯予防の効果は世界中で認められています。









    フッ素って安全なの?心配はいらないの?




    インターネットでは「フッ素は危険」という情報が広まっていることがあります。
    でも、これはほとんどが誤解か、科学的ではない情報です。




    ここがポイントです:




    ● 歯科で使うフッ素は“歯の表面で使う”もの




    → 体に大量に取り込むものではない。




    ● 世界中の専門家・研究機関が安全性を確認済み




    WHO(世界保健機関)
    アメリカ・ヨーロッパの歯科団体
    日本の厚生労働省
    などが研究し、安全であると認められています。




    ● 適切な量を使えば安心してむし歯予防ができる




    小学生が使う歯みがき粉やフッ素塗布は、専門家が安全性を考えて作った量です。




    だから、正しく使えばとても安心で、とても役立つむし歯予防の味方なのです。









    フッ素だけではむし歯は防げない?大切なのは“組み合わせ”!




    「フッ素があればむし歯にならない」
    というわけではありません。




    むし歯を防ぐために大事なのは、つぎの4つのバランスです。




    1. 毎日の歯みがき
    2. フッ素の活用
    3. 食べ方・飲み方の工夫
    4. 定期的な歯医者さんのチェック



    この4つがそろうと、むし歯をほぼ完全に防ぐことも夢ではありません。









    今日からできる!フッ素&むし歯予防アクション




    最後に、すぐに始められる予防のポイントをまとめます。




    ✔ フッ素入りの歯みがきペーストを使う
    ✔ 歯みがき後のうがいは少なめに
    ✔ ジュース特別な時にだけ
    ✔ ダラダラ食べをやめる
    ✔ 寝る前はしっかり歯みがき
    ✔ 歯医者さんで定期チェック&フッ素塗布









    まとめ:フッ素は歯の強い味方!むし歯予防のひみつを味方にしよう




    フッ素は、
    歯を強くする・修復を助ける・むし歯菌の力を弱くする
    という3つの力を持つ、むし歯予防のスーパーヒーローです。




    小学生の時期は、歯が生えかわり、歯がむし歯になりやすい時期でもあります。
    だからこそ、フッ素を上手に取り入れることで、将来の大人の歯を守ることができます。




    今日からフッ素を味方につけて、「むし歯ゼロ」をめざしていきましょう!

  • 2025.12.08

    【幼児・小学生の歯科知識10/29】水分と口の中の健康:ジュースより水






    のどがかわいたからジュース飲みたい!」
    小学生にとってジュースやスポーツドリンクは、とても身近でおいしい飲み物ですよね。
    でも実は、お口の健康という視点で見ると、「ジュースより水」がとても大切だということを知っていますか?




    むし歯予防のために歯みがきをすることはもちろん重要ですが、
    「何を飲むか」「どれくらい飲むか」 という水分のとり方が、むし歯のなりやすさを大きく変えます。




    このコラムでは、




    • ジュースを飲むとお口の中では何が起きるのか
    • 水がなぜ歯を守るのか
    • スポーツドリンクが実は危険な理由
    • 今日からできる水分習慣
      などを、小学生にもわかる言葉でお伝えします。








    ■ のどがかわくと、どうして水を飲むべきなの?




    私たちの体は、たくさんの水でできています。
    血液、筋肉、細胞の中まで、体の中のすべては水がないと働けません。




    そして、お口にも「水が必要な理由」があります。




    ● 水でお口の中を洗い流す




    私たちは、飲んだり食べたりするたびに、歯に食べ物のカスや糖分が残ります。
    でも水を飲むと、それを流してくれるので、むし歯菌が増えにくくなるのです。




    ● 水は“中性”で歯にやさしい




    ジュースや甘い飲み物は「酸性」。
    酸性は歯を溶かしやすく、むし歯の原因になります。
    でも水は中性なので、歯を溶かさずにお口をリセットしてくれます。




    ● 水は毎日飲んでも安心




    どれだけ飲んでもむし歯にならず、体にも良い飲み物。
    それが「水」なのです。




    水分を体に取り込むという水分補給には、味も色もない水が最高です。









    ■ ジュースを飲むとむし歯になりやすい理由




    「ジュース=甘い」
    というのは誰でも知っています。




    でも、なぜ甘いとむし歯になりやすいのか、しっかり説明できる人は少ないはず。




    ここでは小学生にもわかるように、ジュースの“むし歯の危険”を説明します。




    ● 【理由①】砂糖が多い




    ジュースや炭酸飲料には、びっくりするほどたくさんの砂糖が入っています。




    ペットボトル1本に入っている砂糖の量は…
    50グラム以上です。卵1個ほどの砂糖の量です!




    むし歯菌は糖を食べると、酸を作って歯を溶かします。
    つまりジュースを飲むほど、酸が増えやすくなるのです。




    ● 【理由②】酸性の飲み物が歯を溶かす




    酸性の飲み物には、




    • コーラ
    • 炭酸飲料
    • オレンジジュース
    • フルーツ飲料
    • スポーツドリンク
      などが含まれます。



    酸性の飲み物は、糖が少なくても歯を弱くします。
    たとえばスポーツドリンクは糖分も酸も多く、むし歯リスクがとても高い飲み物です。




    ● 【理由③】長時間飲み続けると最悪の状態に




    ジュースをチビチビ飲むと、お口が長時間“酸性”に傾きます。




    酸性の時間が長くなるほど、
    歯はどんどん溶けていき、むし歯が進みやすい環境 になります。









    ■ えっ!?スポーツドリンクも危険なの?




    スポーツドリンクは
    「体に良さそう」「運動の時に飲むもの」
    というイメージがありますよね。




    でも実は…




    ★ スポーツドリンクはむし歯のリスクが高い飲み物!




    理由は2つ。




    ● 【1】砂糖がとても多い




    500mlのペットボトルに、
    角砂糖7〜9個ぶん の糖分が入っています。




    ● 【2】酸性度がとても強い




    スポーツドリンクの酸性度は、コーラより強いものもあります。




    そのため、運動してのどが乾いた時に飲むのは良いですが、
    日常でしょっちゅう飲むのは、むし歯にとって危険です。









    ■ 水を飲むだけでできるむし歯予防




    水には、お口を守る働きがたくさんあります。




    ● 【1】飲むだけでお口を洗い流す




    食べかすや糖分が残っていても、水を飲めば流れます。




    ● 【2】唾液が出やすくなる




    水を飲むと、自然と唾液が増えます。
    唾液にはむし歯の酸を中和したり歯を修復する力(再石灰化)があります。




    ● 【3】お口の中が中性に戻る




    水は中性なので、お口を酸性から守ってくれます。




    ● 【4】いつ飲んでも安全




    ・学校
    ・家
    ・外出先
    いつでも飲んでOK。




    ジュースのように「飲みすぎたらダメ」という心配がありません。









    ■ どんな水がいいの?水道水でOK?




    結論から言うと……




    ★ 日本の水道水はむし歯予防にとても良い!




    日本ではほとんどの地域で安全な水道水が飲めるようになっており、
    むし歯予防に効果的な「フッ素」がごく低い量で自然にふくまれています。




    ミネラルウォーターでももちろんOKですが、
    特別な水である必要はありません。









    ■ のどが乾くまえに「こまめに水を飲む習慣」




    のどが乾いてから飲むのでは遅い、ということを知っていますか?




    体はのどの乾きを感じたとき、すでに水分不足が始まっています。




    ● 【学校でできる習慣】




    • 授業の合間に一口
    • 体育の前後に一口
    • 給食の後にコップ一杯



    ● 【家でできる習慣】




    • 起きたらまず一杯
    • 外から帰ったら一杯
    • お風呂の前後に一杯



    水はどのタイミングで飲んでもいいので、
    “こまめに飲む”を心がけましょう。









    ■ ジュースと上手に付き合う方法




    ジュースがダメ、と言っているわけではありません。
    楽しいときや特別なときに飲むのは良いことです。




    大切なのは “毎日だらだら飲まないこと”




    ● ジュースを飲むときのポイント




    • 食事と一緒に飲む
    • 一度で飲み切る
    • 飲んだ後は水をひと口
    • 歯みがきを忘れない



    これだけでむし歯リスクは大きく下がります。









    ■ まとめ:強い歯のために、今日から「水」でスタート!




    ジュースはおいしいけれど、むし歯菌が大好きな飲み物。
    水は、健康を守ると同時に歯を守る最強の飲み物。




    ■ 今日からできること




    • のどが乾く前に水を飲む
    • 外出時は水筒に“水”
    • ジュースは特別なときだけにする



    とてもシンプルですが、これだけで歯の健康は大きく変わります。




    あなたの歯を守る小さな習慣として、
    「水を選ぶ」こと をぜひ大切にしてみてくださいね。