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【幼児・小学生の歯科知識17/29】6才臼歯はむし歯になりやすいので大人と守るのです!

【幼児・小学生の歯科知識17/29】6才臼歯はむし歯になりやすいので大人と守るのです!









みなさん、こんにちは!
今日は「6才臼歯(ろくさいきゅうし)」という、ちょっと特別な歯のお話をします。
聞いたことがありますか? もしかしたら「知らないよ」という方のほうが多いかもしれません。




でもね、6才臼歯は みんなの一生の歯の中でも、とくに大切で、とくにむし歯になりやすい歯 なんです。
だから、生える頃から知っておくと、将来の歯がずっと元気でいられます。




今日のコラムでは、




  • 6才臼歯ってどこにある歯?
  • なんでむし歯になりやすいの?
  • どんなふうに守ればいいの?
  • 今日からできる予防のコツ



を、わかりやすくお話ししていきます。









1. 6才臼歯ってどんな歯?




6歳ごろになると、奥の方から「ひょこっ」と生えてくる大きな歯が6才臼歯です。
この歯は 乳歯とはちがい、一生使う永久歯
前歯が抜けたところから生えてくる乳歯とは違って、なんと 乳歯の後ろにいきなり生えてくる のです。




● 6才臼歯の特徴




  • とても大きくて、噛む力がとても強い
  • 左右の上下に合計4本ある
  • かんだ時の力を支えてくれる“かみ合わせの中心”
  • ほかの永久歯が生えてくる位置を誘導する“ガイド役”



つまり、6才臼歯は口の中では リーダーみたいな存在




もし6才臼歯がむし歯になってしまうと、ほかの永久歯の並び方がずれてしまったり、かむ力が弱くなったり、将来ずっと困ってしまうこともあるんです。









2. どうして6才臼歯はむし歯になりやすいの?




6才臼歯は特別な役目をもっているのに、じつはむし歯になりやすい弱点がいくつもあります。
ここでは、その理由を4つ紹介します。









① 生えはじめは背が低くて見えにくい




6才臼歯は生えはじめのころ、歯ぐきに埋もれていて背がとても低いです。
そのため、歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすくなります。




生えたばかりの6才臼歯は、かむ面がまだ全部出ていないので、鏡でのぞいても気づかないことも。
仕上げみがきをしている大人でも「気づいたらもう生えてた!」というくらいです。









② 溝(みぞ)が深くて複雑




6才臼歯のかむ面を想像してみてください。
丸いだけじゃなく、小さな溝がたくさんありますよね。




この溝がとっても深くて、形が複雑なので、食べカスや汚れが入り込みやすいのです。




チョコ、ビスケット、パンのくず、ばい菌のかたまり(プラーク)などが入り込むと、むし歯のスタートになってしまいます。









③ 永久歯なのに“弱い時期”がある




「永久歯って強い歯じゃないの?」と思うかもしれませんが、
生えたばかりの永久歯は まだ表面がやわらかく、むし歯菌に負けやすい のです。




生えてから数年かけて、唾液の成分などでだんだん固くなっていきますが、最初のころは弱い赤ちゃんのような状態。




だから 少し生え出してから3〜4年間は特にむし歯になりやすい のです。









④ 自分で磨くのがむずかしい場所にある




6才臼歯はいちばん奥に生えるので、子どもが自分の力だけで完璧に磨くのはとても難しいです。




  • 歯ブラシが届きにくい
  • 力がうまく入らない
  • 動かし方がむずかしい



という理由から、磨き残しが起きがち。




だからこそ、仕上げみがきがとても大切です。









3. むし歯になるとどうなるの? そのまま放っておくと…




6才臼歯がむし歯になると、ただ歯が痛くなるだけではありません。
実はもっと深刻な問題につながります。









● 噛む力が弱くなる




6才臼歯は噛む中心となる歯。
ここに問題があると、食べ物をうまく噛めなくなったり、姿勢に影響することも。









● 歯並びにも悪影響




6才臼歯はほかの永久歯の“ガイド役”。
むし歯や欠けがあると、ほかの歯がずれて歯並びが悪くなる原因になります。









● 一生ものの歯を失うリスク




6才臼歯は生まれてから死ぬまで使う一生もの。
ここを失うと、(人生100年と考えると)後の人生90年間以上困ることになってしまいます。




だからこそ、むし歯にならないように予防がとても大切なのです。









4. 今日からできる6才臼歯を守る方法




ここからは、今日から小学生でもできる「むし歯予防のコツ」を紹介します。









① 奥の奥までしっかりみがこう!




6才臼歯を磨くときのコツは、ほっぺ側から歯ブラシを突っ込むように。
下の奥歯を磨くときは、ほっぺを少し広げると磨きやすくなります。




【みがき方のポイント】




  • 歯ブラシの先を奥に入れる
  • 音を鳴らすように動かしてみぞをこする
  • 噛む面は横からシャカシャカ「小刻みにトントン・シャカシャカ」いろいろな方向から



これだけでみがき残しがぐっと減ります。









② フッ素入りの歯みがきペーストを使おう




生えたての永久歯は弱いので、フッ素で強くしてあげるのもとても効果的。




フッ素は、歯を丈夫にし、むし歯菌にも負けない強い歯にしてくれます。









③ 仕上げみがきは小学高学年まで続けてOK!




「もう小学生だから自分だけで大丈夫!」…と思うのは間違いです。
6才臼歯が完全に生えてくるのは8〜9才ごろ。と時間がかかります。




生える時期が長い分、仕上げみがきは 小学校6年生くらいまで続けるのが理想 です。




とくに夜は、保護者の方に見てもらいながらしっかり磨きましょう。









④ 歯医者さんで“シーラント”をしてもらおう




シーラントとは、歯の溝の下の方をフタでコーティングして汚れを防ぐ方法 です。
痛みもなく、数分で終わり、むし歯予防にとても効果的!




6才臼歯は溝が深いので、シーラントが効果的です。
歯医者さんで相談してみましょう。









⑤ 定期健診で見逃しゼロに!




6才臼歯は「気づいたらむし歯になっていた」という失敗が多い歯。
だから、毎月~3ヶ月に1回は歯医者さんに行き、




  • 汚れのチェック
  • フッ素塗布
  • 生え方のチェック
  • シーラントの状態チェック



をしてもらうと安心です。









5. 6才臼歯を守れたら、大人になった時の未来が変わる!




6才臼歯って「たかが1本」ではありません。
みんなの一生の歯のバランスを支える、とても大切な柱 です。




だから、この歯を守ることは、大人になってからの




  • 歯並び
  • 噛む力
  • 食べる楽しさ
  • 全身の健康
  • 将来の治療費



まで、大きく影響してきます。




ちょっとがんばって予防を続けるだけで、
大人になった時、健康的に素敵にに楽しく過ごせるんです。









まとめ:今日からできる6才臼歯の守りかた




✔ 1. 奥の奥までしっかり歯みがき




✔ 2. フッ素入りの歯みがきペーストを使う




✔ 3. 夜だけでも仕上げみがきをしてもらう




✔ 4. シーラントで溝を守る




✔ 5. 歯医者さんで定期的にチェック!









6才臼歯を守ることは、未来の自分へのプレゼント。
今日から、ぜひ一緒に守っていきましょう!