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【幼児・小学生の歯科知識】水分と口の中の健康:ジュースより水

【幼児・小学生の歯科知識】水分と口の中の健康:ジュースより水






のどがかわいたからジュース飲みたい!」
小学生にとってジュースやスポーツドリンクは、とても身近でおいしい飲み物ですよね。
でも実は、お口の健康という視点で見ると、「ジュースより水」がとても大切だということを知っていますか?




むし歯予防のために歯みがきをすることはもちろん重要ですが、
「何を飲むか」「どれくらい飲むか」 という水分のとり方が、むし歯のなりやすさを大きく変えます。




このコラムでは、




  • ジュースを飲むとお口の中では何が起きるのか
  • 水がなぜ歯を守るのか
  • スポーツドリンクが実は危険な理由
  • 今日からできる水分習慣
    などを、小学生にもわかる言葉でお伝えします。








■ のどがかわくと、どうして水を飲むべきなの?




私たちの体は、たくさんの水でできています。
血液、筋肉、細胞の中まで、体の中のすべては水がないと働けません。




そして、お口にも「水が必要な理由」があります。




● 水でお口の中を洗い流す




私たちは、飲んだり食べたりするたびに、歯に食べ物のカスや糖分が残ります。
でも水を飲むと、それを流してくれるので、むし歯菌が増えにくくなるのです。




● 水は“中性”で歯にやさしい




ジュースや甘い飲み物は「酸性」。
酸性は歯を溶かしやすく、むし歯の原因になります。
でも水は中性なので、歯を溶かさずにお口をリセットしてくれます。




● 水は毎日飲んでも安心




どれだけ飲んでもむし歯にならず、体にも良い飲み物。
それが「水」なのです。




水分を体に取り込むという水分補給には、味も色もない水が最高です。









■ ジュースを飲むとむし歯になりやすい理由




「ジュース=甘い」
というのは誰でも知っています。




でも、なぜ甘いとむし歯になりやすいのか、しっかり説明できる人は少ないはず。




ここでは小学生にもわかるように、ジュースの“むし歯の危険”を説明します。




● 【理由①】砂糖が多い




ジュースや炭酸飲料には、びっくりするほどたくさんの砂糖が入っています。




ペットボトル1本に入っている砂糖の量は…
50グラム以上です。卵1個ほどの砂糖の量です!




むし歯菌は糖を食べると、酸を作って歯を溶かします。
つまりジュースを飲むほど、酸が増えやすくなるのです。




● 【理由②】酸性の飲み物が歯を溶かす




酸性の飲み物には、




  • コーラ
  • 炭酸飲料
  • オレンジジュース
  • フルーツ飲料
  • スポーツドリンク
    などが含まれます。



酸性の飲み物は、糖が少なくても歯を弱くします。
たとえばスポーツドリンクは糖分も酸も多く、むし歯リスクがとても高い飲み物です。




● 【理由③】長時間飲み続けると最悪の状態に




ジュースをチビチビ飲むと、お口が長時間“酸性”に傾きます。




酸性の時間が長くなるほど、
歯はどんどん溶けていき、むし歯が進みやすい環境 になります。









■ えっ!?スポーツドリンクも危険なの?




スポーツドリンクは
「体に良さそう」「運動の時に飲むもの」
というイメージがありますよね。




でも実は…




★ スポーツドリンクはむし歯のリスクが高い飲み物!




理由は2つ。




● 【1】砂糖がとても多い




500mlのペットボトルに、
角砂糖7〜9個ぶん の糖分が入っています。




● 【2】酸性度がとても強い




スポーツドリンクの酸性度は、コーラより強いものもあります。




そのため、運動してのどが乾いた時に飲むのは良いですが、
日常でしょっちゅう飲むのは、むし歯にとって危険です。









■ 水を飲むだけでできるむし歯予防




水には、お口を守る働きがたくさんあります。




● 【1】飲むだけでお口を洗い流す




食べかすや糖分が残っていても、水を飲めば流れます。




● 【2】唾液が出やすくなる




水を飲むと、自然と唾液が増えます。
唾液にはむし歯の酸を中和したり歯を修復する力(再石灰化)があります。




● 【3】お口の中が中性に戻る




水は中性なので、お口を酸性から守ってくれます。




● 【4】いつ飲んでも安全




・学校
・家
・外出先
いつでも飲んでOK。




ジュースのように「飲みすぎたらダメ」という心配がありません。









■ どんな水がいいの?水道水でOK?




結論から言うと……




★ 日本の水道水はむし歯予防にとても良い!




日本ではほとんどの地域で安全な水道水が飲めるようになっており、
むし歯予防に効果的な「フッ素」がごく低い量で自然にふくまれています。




ミネラルウォーターでももちろんOKですが、
特別な水である必要はありません。









■ のどが乾くまえに「こまめに水を飲む習慣」




のどが乾いてから飲むのでは遅い、ということを知っていますか?




体はのどの乾きを感じたとき、すでに水分不足が始まっています。




● 【学校でできる習慣】




  • 授業の合間に一口
  • 体育の前後に一口
  • 給食の後にコップ一杯



● 【家でできる習慣】




  • 起きたらまず一杯
  • 外から帰ったら一杯
  • お風呂の前後に一杯



水はどのタイミングで飲んでもいいので、
“こまめに飲む”を心がけましょう。









■ ジュースと上手に付き合う方法




ジュースがダメ、と言っているわけではありません。
楽しいときや特別なときに飲むのは良いことです。




大切なのは “毎日だらだら飲まないこと”




● ジュースを飲むときのポイント




  • 食事と一緒に飲む
  • 一度で飲み切る
  • 飲んだ後は水をひと口
  • 歯みがきを忘れない



これだけでむし歯リスクは大きく下がります。









■ まとめ:強い歯のために、今日から「水」でスタート!




ジュースはおいしいけれど、むし歯菌が大好きな飲み物。
水は、健康を守ると同時に歯を守る最強の飲み物。




■ 今日からできること




  • のどが乾く前に水を飲む
  • 外出時は水筒に“水”
  • ジュースは特別なときだけにする



とてもシンプルですが、これだけで歯の健康は大きく変わります。




あなたの歯を守る小さな習慣として、
「水を選ぶ」こと をぜひ大切にしてみてくださいね。