「プラーク」って何者ですか?
プラークとは、歯の表面に見られる付着物のことです。それは、歯の汚れや垢というよりも『細菌がパックされたもの』であることがわかってきました。プラークとは細菌のかたまりで、プラーク1mgあたりに10億個( ゚Д゚)もの細菌が存在するといわれています。お口の二大疾患である『むし歯』『歯周病』の原因菌ももちろん含まれるのです。
例えば・・・・・
①ミュータンス菌 きわめて強く歯に付着し、むし歯発生に強く関与する菌。全身疾患の原因にもなります。
②ラクトバチルス菌 むし歯を拡大させることに関与する菌。
③歯肉炎を引き起こす連鎖球菌(丸い菌が連なり鎖のように見える菌)、放線菌、グラム陽性桿菌(棒状円筒状の菌)。 これらは、主に歯の表面についているプラークに存在します。
④歯周病を引き起こす桿菌(棒状円筒状の菌)、スピロヘーター(らせん状の菌)、グラム陰性嫌気性(酸素を嫌う)球菌。これらは、主に歯周ポケット内に存在します。外から見えないところで、バイオフィルムを形成して、歯の周りの組織を破壊する危険な菌です。
バイオフィルムは、ぬるぬるとしたものと水のあるところで形成されるもので、いわゆる『ぬめり』状のものです。バイオフィルムは、ぬめりに保護されているために抗菌薬などに対して抵抗性を示します。
プラークを、歯ブラシやフロス等により機械的に除去することが必要なのは、このぬめりの性質のせいなのです。
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ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
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