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2017.02.04
「プラーク」って何者ですか?
プラークとは、歯の表面に見られる付着物のことです。それは、歯の汚れや垢というよりも『細菌がパックされたもの』であることがわかってきました。プラークとは細菌のかたまりで、プラーク1mgあたりに10億個( ゚Д゚)もの細菌が存在するといわれています。お口の二大疾患である『むし歯』『歯周病』の原因菌ももちろん含まれるのです。
例えば・・・・・
①ミュータンス菌 きわめて強く歯に付着し、むし歯発生に強く関与する菌。全身疾患の原因にもなります。
②ラクトバチルス菌 むし歯を拡大させることに関与する菌。
③歯肉炎を引き起こす連鎖球菌(丸い菌が連なり鎖のように見える菌)、放線菌、グラム陽性桿菌(棒状円筒状の菌)。 これらは、主に歯の表面についているプラークに存在します。
④歯周病を引き起こす桿菌(棒状円筒状の菌)、スピロヘーター(らせん状の菌)、グラム陰性嫌気性(酸素を嫌う)球菌。これらは、主に歯周ポケット内に存在します。外から見えないところで、バイオフィルムを形成して、歯の周りの組織を破壊する危険な菌です。
バイオフィルムは、ぬるぬるとしたものと水のあるところで形成されるもので、いわゆる『ぬめり』状のものです。バイオフィルムは、ぬめりに保護されているために抗菌薬などに対して抵抗性を示します。
プラークを、歯ブラシやフロス等により機械的に除去することが必要なのは、このぬめりの性質のせいなのです。
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2017.01.22
フッ素入り歯磨剤の効果的な使い方
現在、主要銘柄の歯磨剤のほとんどにフッ化物が配合されています。このフッ化物配合歯磨剤の”むし歯予防効果”は明らかですが、より効果を高めるための使い方をお伝えします。
むし歯になりやすい歯間部分やかみ合わせの溝にしっかり届かせることが大切です。さらに、むし歯になりやすい下顎大臼歯、次いで上顎大臼歯を意識してその部分から先に始める意識を持ちましょう。一日2回以上の使用をおすすめします。特に、就寝中は唾液分泌が低下し、フッ化物を長時間口の中に留まらせることができるため、寝る前に使うことがより効果的です。
〜フッ素が口の中に長くとどまるテクニック『イエテボリ法』の手順〜
①ハブラシを軽く濡らす 完全に乾いていると歯ブラシの毛束の根元に残りやすくなり、濡らしすぎると歯磨剤が希釈されてフッ化物濃度が低下してしまう
②ハブラシに1.5g(生後6か月~2歳切った爪程度 3歳~5歳豆つぶ程度 8歳~9歳0.7g 10歳~1.0g程度)の歯磨剤つける
③歯磨剤を吐き出さぬまま2分間ブラッシング
④その後も吐き出さずに10mlほどの少量の水で、30秒間ブクブクうがい
⑤吐き出して終わり
⑥吐き出した後はうがいしない
⑦ブラッシング後、2時間は飲食しない
上記は、むし歯予防のためにフッ素を反応させる時間として2分と提案しました。歯肉炎、歯周炎の予防には、歯の根元のプラーク除去が重要となりますので、これらのプラークをていねいにしっかりと取り除くことが必要になります。
歯肉炎歯周炎予防とむし歯予防を兼ねたブラッシングでは…….
最初歯磨剤を使わずにていねいにプラークを落とすブラッシングをした後、最後の2分間でフッ素入りの歯磨剤を使うのが良いでしょう。
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2017.01.08
何のためのブラッシング(歯磨き)ですか?
かたい言い方をすると、ブラッシングをする理由は『プラーク(歯垢)の毒素によっておこる害を減らすために、プラークを口の中からできるだけ排除すること』なのです。
プラークは、むし歯や歯周病の原因となる細菌の塊です。細菌の集合体は、同じ場所に長く居座ると……においを発生します。そのようなことを踏まえて、考えてみました。
①生活習慣のリズムを作るため
口は食品を取り込む入口であり、食品を消化させる器官の入り口です。食事に使った食器を洗うように、食事の後の口の中を清潔にする習慣は当然で大切です。
②人と接するにあたってのエチケット
見た目の歯や歯肉のきれいさは、印象に大きな影響を及ぼします。また、対話などの際に口臭の影響は大きなものです。
③むし歯予防
むし歯菌は、プラークとなって歯の表面に付着し、糖質から酸を作り出します。その酸がむし歯を進行させていくのです。だから、酸を発生させるプラークの排除がむし歯予防になります。
④歯肉炎の治療・予防
歯周病の初期症状の歯肉に限局した炎症は、プラークの量を減らせば腫れも治まります。
⑤歯周病の治療・予防
歯周ポケットの中に潜む歯肉縁下プラークは、ここでバイオフィルム(ぬるぬるした基質)を作り、歯周組織を破壊します。この外から見えないプラークの中にいる細菌が最も危険です。だから、徹底的に排除する必要があるのです。将来、歯を失わないようにするために大切なことです。
⑥全身の健康のために
ぬるぬるとした基質であるバイオフィルムの毒素は、歯周病の病巣に開いた血管を経由して全身に散らばっていきます。アルツハイマー 大腸がん 糖尿病 高血圧症 などの病気の人の病巣から歯周病菌が発見された例があります。
あたりまえに毎日やっているブラッシング、その意味について改めて考えてみました。
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2016.12.24
痛くないし、辛くないから予防歯科
昔の歯科通院のイメージは、むし歯を治すために仕方なく……..痛くなってきたので仕方なく……….というものだったようです。
原歯科医院の予防歯科は、健口である方々が通院するところです。
この3か月ごとの定期健診では、セルフケアを習慣づけることを大切にしながら、プロのケアを受けて二人三脚でクリーニングすることの重要性を伝えていきます。
定期健診では、日々の生活で気になることをうかがいます。
その後、口腔内(歯、歯肉など)の検査をして、現状と同時に悪くなりそうなところ、注意してほしいところを伝えます。そして、毎日毎日の努力の積み重ねにより、良い状態であるところを互いに見て、成果を確認します。
それから、プラークを染め出して、より確実にクリーニングしていきます。このプロのケアとは、歯周ポケットの中や歯の表面にべったりとくっついている『細菌の塊=バイオフィルム』の徹底した除去を目的としているのです。
定期健診では、先生にむし歯や咬合などのお口の中全体のチェックをしてもらいます。
小さなむし歯があるけれど、治療せずに管理していくという判断もあります。むし歯の進行のリスクを減らし、進行抑制を図り、そのまま使い続けることが本人のためになる場合、経過観察をしていくこともあるのです。
私たちは、対話も大切にしています。話をすることで気持ちや考えていることが伝わるからです。この場合、むし歯を今は治療せずに、歯の寿命を長くしていくように考えていることをお伝えします。
生活の質を向上させるための予防歯科の考え方に賛同し、通ってくださっている方がますます増えています。今まで通りの延長じゃなく、今までよりもちょっと良くなるため、ちょっと嬉しくなるための定期健診が大切だと考えています。
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2016.12.10
思春期は口腔内にとって難しい時期
中高生いわゆる思春期は、身体・心の変化とともに生活環境が大きく変わる時期です。そのため、口腔内の状況も大きく変わり、問題が多発するのもこの時期です。思春期に増加するむし歯、歯肉炎、不正咬合、顎関節症を予防歯科で一緒に考えていきましょう。
例えば、影響を与えそうな事柄のいくつかを挙げてみます。
〇塾や夜遅くまでの勉強で食事が不規則
〇飲み物を自分で購入するために甘味飲料や酸性飲料を多くとる
〇就寝時刻が遅くなり、夜食の摂取が多くなり、朝食の欠食が多くなりがち
〇運動時にスポーツ飲料をよく飲む
〇痩せたいという気持ちから、一食当たりの量を減らすために間食が増え、チョコチョコ食べになってなってしまう
〇親の干渉に逆らいがちで言うことをきかない
〇第二大臼歯 第三大臼歯の萌出による、歯列・咬合の変化
〇頬づえ、片側噛みなどの習慣性の癖
保護者の管理から離れ、子ども同士の時間が多くなるジュニアの時期。生活行動が自律してくるジュニアの時期は、口腔内ケアに対する関心が低下してしまったりします。だから、思春期前までに子ども自身の健康意識を養い、家庭での口腔衛生習慣や定期的な歯科受診が日常生活に定着するようにしておきたいものです。
親離れの時期だからこそ、専門家である他人のアドバイスなら聞くいうこともあるかもしれません。『原歯科医院にクリーニングに行ってらっしゃい』と、保護者の協力による声掛けを期待しています。
ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
詳細はこちら
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