【幼児・小学生の歯科知識14/29】 定期健診の大切さ:歯医者さんは怖くない!

みなさんは「歯医者さん」と聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
「キーンっていう音がこわい」「口の中を見られるのがちょっとイヤ」
そんな気持ちになる人もいるかもしれません。
だけど、”歯医者さんは“むし歯を治すところ”というより、“むし歯を作らないための場所”だって知っていましたか?
だんだん歯医者さんがこわくなくなるどころか、
「行ってよかった!」と思えるヒミツがたくさんあります。
今日は、みんなに知ってほしい
定期健診の大切さと、歯医者さんがどうして安心できる場所なのかを、やさしくお話ししていきます。
■ 定期健診ってなに?
「定期健診(ていきけんしん)」とは、
むし歯や歯ぐきの病気がないかをチェックし、問題が起こる前に予防するための診察のことです。
大人でも子どもでも、
歯医者さんでは 3ヶ月に1回 以上の定期健診をすすめられています。
● 定期健診ではこんなことをします
- むし歯がないかチェック
- 歯ぐきの健康をチェック(はれていないかな? 血は出ていない?)
- 歯みがきがきちんとできているか確認
- 歯のクリーニング(自分では取れない汚れを落とす)
- フッ素塗布(歯を強くするコーティング)
- 歯並びの成長チェック
どれも痛くなくて、むしろ気持ちよかったり、ちょっと楽しかったりすることばかりです。
■ どうして定期健診が必要なの?
「歯みがきしているし、痛くないのに、どうして歯医者に行くの?」
と思うかもしれませんね。
理由はとってもシンプル。
● むし歯は“痛くなる前”がいちばん大事!
むし歯は、
痛くなったときには、もう大きく進んでしまっていることが多い病気です。
でも、歯医者さんなら
むし歯菌が作った「小さな穴」
歯の表面が「少しだけ弱っている場所」
など、自分では気づけない初期の変化をみつけてくれます。
初期のむし歯の多くは、
削らずに治せる んです。
削らないでいいって、とっても大事なこと。
歯は生まれかわらないので、できるだけ削らずに長く使うことが目標だからです。
■ 歯医者さんは「痛くする」場所ではない
歯医者さんに行きたくない理由のトップは
「痛そう」「こわい」
ですよね。
でも実は、歯医者さんは
痛くないようにするプロ なんです。
● 健診はそもそも痛くない
お口の中をライトで照らしたり、
鏡で見たり、
棒のような道具でツンツンしたりするだけ。
それだけで、むし歯があるかどうかがわかります。
もちろん、
定期検診に行っていればむし歯が大きくなる前に見つかるため、
痛い治療をする必要もほとんどありません。
■ クリーニングってどんなことをするの?
歯医者さんのクリーニングでは、
自分の歯みがきだけでは絶対に落とせない汚れを取ります。
● たとえばこんな汚れ
- バイオフィルム(むし歯菌の巣)
- 歯石(かたく固まった汚れ)
- 歯の裏のベタベタ
- 歯と歯の間のガンコな汚れ
これらは、家の歯みがきだけでは限界があります。
だから歯医者さんのクリーニングは、
歯を守る最強の予防ケアなんです。
終わったあと、
「つるつるで気持ちいい!」
とほとんどの子が喜びます。
■ 歯医者さんでのフッ素塗布
定期健診の流れの中には、
フッ素塗布 をしています。
フッ素は
● 歯を強くする
● むし歯菌を弱くする
● 溶けた歯を元に戻す
という力があります。
歯医者さんで使われるフッ素は、
歯みがきペーストより濃度が高く、
より強い予防効果があります。
もちろん安全性はしっかり保証されています。
■ 歯並びのチェックも大切
小学生の時期は、
乳歯が抜けて、永久歯がはえてくる「成長のまっただ中」です。
この時期に
・あごがちゃんと成長しているか
・歯がきれいに並べるスペースがあるか
・噛み合わせはどうか
などをチェックすることは、とても重要です。
歯並びの問題は
早く気づけば気づくほど、
やさしい方法で治せるからです。
■ 定期健診は「未来の自分へのプレゼント」
歯は、一生使う大切な体の一部。
大人になって困らないようにするためには、
子どものころの習慣がとても大きく影響します。
● 定期健診を続けると…
- むし歯ができにくくなる
- もしできても早いうちに治せる
- 痛い治療がほとんどなくなる
- 歯並びのトラブルも早く気づける
- 大人になったとき、自分の歯で物が食べられる
- 一生自分の歯と口で食事が摂れる
これはまさに
未来の自分を助ける特別なプレゼント
だと言えます。
■ 歯医者さんは思っているよりずっとやさしい
原歯科医院は、
子どもがリラックスできる工夫をたくさん取り入れています。
たとえば:
- 明るく清潔な内装と清掃
- おもちゃやぬいぐるみがある
- フレンドリーな先生
- フレンドリーなスタッフ
- 子どもの扱いが慣れているスタッフ
- 痛くない治療の技術が向上している
「こわくない」「楽しかった」と感じる子が増えているのは、
原歯科医院が“通いやすい場所”になってきた証拠です。
■ 痛くない歯科通院にするために
歯医者さんはこわい…
そんな気持ちを少しでもやわらげるための、
小さなコツも紹介します。
● 痛くなる前に行く
痛くなってから行くと治療が必要になり、怖さを感じやすくなります。
定期健診ならほとんど痛くありません。
● わからないことを質問してみる
先生やスタッフさんは、やさしく教えてくれます。
「何をするのか」がわかると安心できます。
● 治療のイスに座るだけでOKな日もある
初めてのときやこわいときは、
「今日は見るだけにしましょうね」
とすすめることもあります。
■ おうちではできないことをしてくれる場所
歯医者さんの最大の役割は
みんなの歯を守ること。
家での歯みがきではできないことを、
歯医者さんはしっかりサポートします。
● おうちの歯みがき(自分でできる)
- 食べかすを落とす
- みがき残しをなくす努力
- フッ素入り歯みがきペーストを使う
- 食生活の工夫
● 歯医者さん(プロにしかできない)
- 初期むし歯の発見
- クリーニング
- フッ素塗布
- 歯石除去
- 歯並びのチェック
- お口の成長管理
プロと自分のWケアで、
最強のむし歯予防が完成します。
■ 歯医者さんは“こわい場所”じゃなく“味方”
歯医者さんは、
みんなの歯をなくしたくない、ずっと大事にしてほしい、
そんな思いで支えてくれています。
定期健診は、
むし歯ゼロで過ごすための第一歩。
こわい場所ではなく、
みんなの健康を守ってくれる味方なんです。
■ 最後に
定期健診に行くことは、
歯を守るいちばん確かな方法。
ぜひ今日から、
「歯医者さん=こわくない」
「歯医者さん=未来の自分を守る場所」
と思ってもらえたらうれしいです。
ドクタープロフィール
原歯科医院 院長
原 英次
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