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【中高生歯科予防コラム30/40】親知らずの都市伝説:「必ず抜く」は嘘?抜くべきタイミングとは

【中高生歯科予防コラム30/40】親知らずの都市伝説:「必ず抜く」は嘘?抜くべきタイミングとは


~自分の口の中に眠る親しらず。その正体を見極めろ~








「親しらず」という言葉を聞くと、なんだか恐ろしいイメージを持っていますか? 「抜くときに顔が腫れる」「ハンマーで砕くらしい」「絶対に抜かなきゃいけない」……。 ネットや友達の間で飛び交う、親しらずにまつわる恐ろしい「都市伝説」。




でも、ちょっと待ってください。実は、すべての親知らずが「悪者」というわけではありません。 今回は、中高生のうちに知っておきたい親知らずの正体と、プロが教える「抜く・抜かない」について徹底解説します。




はじめに:そもそも「親しらず」って何?




親知らず(専門用語では「第三大臼歯」)は、永久歯の中で一番最後に、一番奥に生えてくる歯のことです。 親が知らないうちに生えてくることからその名がつきましたが、現代人にはこの歯が「生えるスペース」が足りないことがとても多いのです。




昔の人に比べて顎(あご)が小さくなった現代人にとって、親しらずは「満員電車に無理やり割り込もうとする乗客」のような存在なのです。









第1章:都市伝説「必ず抜く」は本当か?




よく聞く「親知らずは生えたら即抜き」という説。実はこれ、半分正解で半分間違いです。親しらずの抜歯に関しては、専門家である歯科医師の診断です。(ここに書かれていることは、こんなこともありますよという知識としてお読みくださいね)




1. 「抜かなくていいかもしれない」親しらずの例




  • まっすぐ生えていて、上下でしっかり噛み合っている。
  • 完全に骨の中に埋まっていて、手前の歯に悪影響を与えていない。
  • 将来、他の歯を失ったときに「移植する歯」として使える可能性がある。



2. 「抜くことになるかもしれない」親しらずの例




  • 斜めに生えていて、手前の歯との間に汚れが溜まり、むし歯や炎症の原因になっている。
  • 親しらずのせいで歯並びが押し出され、崩れてきている。
  • 「智歯周囲炎」という激しい痛みや腫れを繰り返している。








第2章:なぜ「若いうち」がチャンスなのか?




親知らずのトラブルが本格化するのは20代以降が多いですが、実は歯科医が「抜くなら今!」と勧めるのには、医学的な理由があります。(一般的な話であるので、個々人の口の中を診断してもらうことが一番です)




1. 根っこがまだ「未完成」だから




中高生の時期、親知らずの根っこはまだ完全に出来上がっていません。根っこが短いほど、抜歯は簡単で、神経を傷つけるリスクも低くなります。




2. 骨が柔らかいから




若いうちは顎の骨に弾力があります。年齢を重ねると骨はどんどん硬くなり、抜くのが大変になります。抜くのが大変だった場合、腫れることが多いです。




3. 回復力がモンスター級




10代の回復力は大人とは比べものになりません。抜いた後の傷口の治りが圧倒的に早く、合併症のリスクも高齢者に比べて抑えられます。









第3章:抜歯の恐怖を解消!「腫れる・痛い」の真実




「顔がパンパンに腫れて学校に行けないんじゃ……」と不安なあなたへ。




  • 腫れの原因: 腫れは体が傷を治そうとする正常な反応です。
  • 痛み対策: 今の麻酔技術は非常に進歩しています。手術中に痛みを感じることはほとんどありませんし、術後の痛みも適切な鎮痛剤でコントロール可能です。
  • 「ハンマーで砕く」の正体: 実際には精密なドリルで分割して取り出すこともありますが、乱暴な工事のようなことはしません。








第4章:親しらずが学業や部活に与える影響




受験シーズンや大事な大会の直前に、親しらずが突然暴れだすケースも考えられます。 「疲れ」や「ストレス」が溜まると、免疫力が下がり、親しらずの周りの細菌が暴れ始めます。




皆さんが最も忙しくなる時期に「時限爆弾」が爆発しないよう、夏休みや冬休みなどの長期休暇を利用して、一度レントゲンを撮ってもらいましょう。専門家の見解を確認しておくのが、最も賢い戦略です。









おわりに:まずは「自分のタイプ」を知ることから




「親しらず=絶対抜く」という恐怖心に支配される必要はありません。でも、「放置すればいい」と楽観視するのも危険です。




まずは、歯科医院でレントゲンを撮ってもらいましょう。 君の親知らずは、将来的に味方になるのか、それとも敵になるのか?それを知るだけで、漠然とした不安は消え、将来の健康を自分でコントロールできるようになります。




自分のお口の中の「一番奥」に興味を持つこと。それが、一生モノの笑顔を守る第一歩です。