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【幼児・小学生の歯科知識】朝ごはんと歯の健康:元気な1日を始める習慣

【幼児・小学生の歯科知識】朝ごはんと歯の健康:元気な1日を始める習慣






「朝ごはんはしっかり食べましょう!」
学校の先生やおうちの人からもよく言われる言葉ですよね。
でも、「どうして朝ごはんが大切なの?」「歯の健康と関係あるの?」と疑問に思う人もいるはずです。




実は、朝ごはんは 体のエネルギーになるだけでなく、歯とお口の健康にも深い関係 があるのです。
このコラムでは、朝ごはんを食べることがどうして歯の健康につながるのか、そしてどんな朝ごはんが理想的なのかを分かりやすくお話ししていきます。




朝ごはんを食べると体が「スイッチON」になる!




人は寝ている間、体温が下がり、エネルギーをあまり使わない「休息モード」になります。
朝起きたときは、まだ頭も体も完全には起きていません。




そんなときに朝ごはんを食べると、




  • 脳にエネルギーが届く
  • 体温が上がる
  • 血糖値が安定する
  • 集中力が高まる
  • イライラしづらくなる



といった良い変化が起こります。




そしてもうひとつ、とても大切なことがあります。




▶ 朝ごはんは「唾液(だえき)」のスイッチにもなる!




噛むことで唾液がたっぷり出るようになり、その唾液が歯を守る重要な役割をしているのです。




朝ごはんを抜いてしまうと、唾液の量が増えず、口の中が乾いたままスタートしてしまいます。
これがむし歯リスクを高める原因になります。









朝ごはんとむし歯予防の深い関係




むし歯は、むし歯菌が出す「酸」が歯を溶かすことでできてしまう病気です。
でも、唾液にはなんと 酸を中和して歯を元の強い状態に戻す力(再石灰化) があります。




つまり…




朝ごはん → よく噛む → 唾液が出る → むし歯から歯を守る!




というしくみになっているのです。




もし朝ごはんを食べないと…




  • 口の中が乾く
  • むし歯菌が動きやすくなる
  • 歯が酸に弱い状態が続く
  • 口臭の原因にもなる



など、お口のトラブルが起きやすくなります。




「朝食を食べるだけでむし歯を予防できる」
これはとても手軽で、すぐに始められる健康習慣なのです。









3. 朝ごはんを食べないデメリットとは?




最近は、低学年でも「朝食を食べない」「お菓子で済ませる」という子が増えています。
でも、朝ごはんを抜くとこんなことが起こります。




① 集中力が続かない




脳はブドウ糖をエネルギーにして動きます。
朝ごはんがないと頭が働かず、授業に集中しづらくなります。




② お腹がすいて間食が増える




朝食抜き → お腹がすく → 家を出る前に甘い飲み物やお菓子
こうなるとむし歯のリスクが一気に上がります。




③ 体の成長のチャンスを逃す




子どもの体は成長するための材料を必要としています。
朝食を抜くと、体をつくるたんぱく質やカルシウムが足りなくなることも。




④ 朝の唾液量が増えない




特に重要なのがこれ。
唾液はお口のヒーロー。
唾液が少ない朝こそ、食べて噛んで唾液をたくさん出してあげることが大切です。









歯にやさしい朝ごはんのポイントは「噛むこと」




「朝ごはんを食べるだけでいい?」
もちろん食べることそのものは良いのですが、もっと歯に良くする方法があります。




それは “よく噛むメニュー” を選ぶこと。




<噛む力を育てる朝ごはん例>




  • ごはん+焼き魚
  • 味噌汁(具だくさん)
  • りんごやみかん
  • のり、納豆
  • 野菜のおひたし
  • 全粒粉パン
  • きんぴらごぼう



こうした食品は「噛む」回数が自然に増えるため、唾液もたっぷり出ます。




<注意したい朝ごはん>




  • 甘い菓子パン
  • 甘いジュース
  • チョコ入りシリアル
  • スナック菓子を朝食代わりに食べる
  • 甘いカフェラテやミルクティー



これらは歯に長く糖分が残り、むし歯リスクがあがります。









時間がない朝でもできる歯に優しい朝食アイデア




毎日しっかり作るのは大変ですよね。
でも、短時間でもできる工夫があります。




● 食べやすくて噛めるメニュー




  • おにぎり
  • ゆで卵
  • バナナ+ヨーグルト
  • 小さなおにぎりとみそ汁
  • チーズ+クラッカー



ちょっとした組み合わせでも、ちゃんと朝ごはんになります。




● 水やお茶で始める




起きたばかりは口の中の菌が多いので、起きたらうがいやはみがきをする事をお勧めします。。
さらに、水かお茶を飲むことで流してリセットできます。




● ほんの少しでも“噛む食品”をプラス




  • りんご一切れ
  • ナッツ(小学生なら5〜6粒)
  • 海苔
  • 小さく切った野菜



これだけでも唾液はしっかり出ます。









6. 朝ごはんの後は必ず歯みがきをしよう




朝食とセットで大切なのが 朝の歯みがき




寝ているあいだに増えた菌+食べ物の糖分が合わさると、
むし歯菌が大喜びしてしまいます。




朝食後に歯みがきすることで、




  • 食べかすを取り除く
  • 唾液の力をさらにサポート
  • 口の中の菌が減る
  • すっきりして気分もよくなる



というメリットがあります。




● 時間がない時は?




  • せめて水で口をすすぐ
  • 歯ブラシだけでも動かす
  • 家を出る前に1分だけみがく



「やらないよりは、少しでもやる!」が大切です。









7. 朝ごはん習慣は未来の“強い歯”につながる




毎日の小さな習慣は、将来の歯の健康を大きく左右します。




朝ごはんをしっかり食べる → よく噛む → 唾液が出る → 歯が守られる




という流れが作れると、




  • むし歯になりにくい
  • 歯並びが整いやすい
  • 集中力が上がる
  • 食べ過ぎ防止にもなる
  • 元気に過ごせる



など、良いことがたくさん!




特に子どもの歯は大人よりずっと弱く、むし歯にもなりやすいので、
朝ごはんの習慣がとても重要です。









8. まとめ:朝ごはんは歯と体の「スタートエンジン」




朝ごはんは
「食べて元気になるだけのもの」ではなく、
「歯を守り、むし歯を防ぐための大切な習慣」
 です。




  • 朝食は唾液を増やす
  • むし歯リスクを減らす
  • 噛む力を育てる
  • 頭と体を元気にする



今日からできることはたくさんあります。




◎ 少しでも朝食を食べる
◎ よく噛む食品を入れる
◎ 朝食後は歯をみがく




あなたの歯を守るのは毎日の小さな積み重ねです。
朝ごはんで、1日を元気にスタートさせましょう!